我々4人が向かった先は、新郎席。
そこでは、産品が、我々4人を待ち構えていた。
戦闘開始である。
「まあまあ」
とか言いながら、モケダラと黴が、産品のグラスにビールを注ぐ。
まず書いておくが、産品は下戸である。
適度に飲み干しつつ、モケダラと黴の攻撃をかわす産品。
お酌攻撃を諦め、我々4人は、産品の背後へ回って完全包囲。
そして、産品のすぐ後ろに立ったときに、私は感じた。
産品と会ったのは、今回で2度目だったが、
この違和感のなさはなんだろうか。
パブリック・スペースに入っても、嫌悪を感じるどころか、
逆に心地よい。
そしてそれは、ネット住人たちに言えることでもあった。
それはきっと、私がネット住人たちに心を開いているからであり、
ネット住人たちも、私に心を開いているのだと信じたい。
「やあ、参加賞は受け取ったかな?」
産品が、私を見ながら言う。
そして、産品を囲んでの、楽しいひとときが流れる。
この日、産品とゆっくり談笑できたのは、
そのときが最初で最後だった。
「黴に直接電話したんだって?」
私は産品に言った。
黴の話によると、参加の確認のため、
産品が直接電話してきたらしい。
「まあ、大丈夫やろ、大丈夫やろ、いけるやろ」
産品が、私、モケダラ、泥の順に指を刺しながら、そう言った。
そして、黴を指差しながら言う。
「ホンマか?」
という訳で、出欠確認の葉書だけでは、
黴の出席を信用し切れなかった産品は、重ねて黴に、
出欠確認の電話をしたという顛末である。
それはそうだろう。
私も、黴が出席するとは思っていなかった。
しかし、そうではない。
誰よりも仲間を大切にするのは、黴なのだ。
きっと黴なら、仲間のために、どこへだって飛んでいくだろう。
つづく






