英国Warwick MBA留学記 -6ページ目

英国Warwick MBA留学記

2014年9月から2015年9月まで英国Warwick Business SchoolのMBAに留学し、現在はスペインESADE Business Schoolに交換留学中。MBAや海外生活について綴りたいと思います。
ご質問等は(warwick.pandamaster*gmail.com)までお願いします。(*に@を入れて下さい。)

リーバイスも一時期はオーダーメイドのジーンズを発売していました。既製品ではなく、自分の体形にピッタリのジーンズが欲しいという顧客ニーズにマッチし、大ヒットしたようです。オーダーメイドに対応する為のシステム投資はあったでしょうが、オーダーメイドにすることで在庫は減り、トータルのコストはかえって下がったそうです(価格は既製品より高く設定できるので、採算は向上)。

しかし、この大ヒット商品の人気にも終わりが訪れます。事前に顧客の注文を受けてから製造を開始することは一見、納品リードタイムさえ短縮できればとても良いシステムのように聞こえますが、顧客のニーズが多様化、細分化した現代では顧客ニーズに対応できない可能性があります。ジーンズであれば、単に体形に合うというだけでなく、色、模様、糸の縫い方、材質、ポケットの形等、どんどんニーズが多様化、細分化していくと、どんなに優れたシステムでも対応しきれるものではありません。

この授業の教授はあまりParticipation Mark(出欠席+授業中の発言)は気にせず、Group Markを最重要視するスタイルでした。4-5名でチームを作り、シミュレーションゲームやケースにチャレンジすることで実践的にMatching Supply with Demandを学ぶことができます。P&GやAccentureを訪問して実際の取り組みについて学ぶ機会もありました。

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ではどのようにして過剰な在庫を抱えず、SupplyをDemandに一致させていくことができるのでしょうか?トヨタのカンバン方式は有名ですが、必要な部品を必要な時にサプライヤーから納入してもらうことで、在庫を回避することができます(その分、サプライヤーが在庫を抱えているかもしれませんが・・・)。セブンイレブンでは1日3回、需要が上がる時間帯の直前に新鮮な商品を納入するように運送会社と契約しているそうです(特定の時間帯を外れた場合は罰則があるそうです)。

SupplyとDemandのCoupling Pointを前倒しにするという方法もあります。通常、企業は顧客がニーズに合う商品を開発、製造して店頭に並べ、顧客に購入してもらうのを待ちます。この方法ではもし予想に反して顧客のニーズに商品が合致しなければ過剰な在庫を抱えることになりかねません。では顧客の発注を受けてから製造を開始してはどうでしょうか?顧客の発注を受けてから製造を開始すれば、間違いなくニーズに合致した製品になりますし、売れ残ることはありませんよね。従来はまず商品を製造し、店頭に並べて、顧客が商品を気に入れば購入してもらえるので、SupplyとDemandのCoupling Pointはサプライチェーンの最後になりますが、このCoupling Pointを前倒しして、可能であれば顧客が発注してくれた商品を製造すれば売れ残りのリスクはない訳です。

一方でCoupling Pointを前倒しするリスクとしては、顧客が発注してから製造を開始するので、顧客への納入に時間がかかることになります。店頭で気に入った商品をすぐに持ち帰りたい顧客もいることでしょう。このようなリスクを優れたサプライチェーンのシステムで乗り越えたのがDELLです。DELLは顧客がインターネットで欲しいパソコンのスペックを選択した後に製造を開始する仕組みです。巨大な工場で素早く顧客の注文に対応し、納品リードタイムを短縮しています。

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ESADE交換留学中に受講した3つ目の選択授業を紹介したいと思います。Matching Supply with Demandというタイトルから予想できるかと思いますが、Operations Managementの授業です。WarwickのコアモジュールでもOperations Managementは受講していますが、この選択授業ではSupplyとDemandの一致というテーマのみを扱います。

もし貴方の会社が発売した商品が売り切れたら嬉しいですか?喜びますか?Sales Managerだったら営業成績が良かったということになるので嬉しいことですよね。でも貴方がOperations Managerの立場だったら・・・?本当はもっと需要があったかもしれないのに、在庫が無くなったことでもっと商品を売る機会を逃しているかもしれませんよね。従い、Operations Managementの観点からは売り切れは良い状態ではなく、適度な在庫が残っている状態が理想的です。

一方で、もし在庫が大量に残ってしまったらどうなるのでしょうか?Sales Managerとしては商品が上手く売りさばけなかったということなので、悲しいですし、Operations Managerとしても大量の在庫を抱えたことで、倉庫代や廃棄費用が余計にかかりますし、キャッシュを回収できないことでキャッシュフローが悪化し、余計な金利も発生するかもしれません。このようにSupplyを適正化し、適度な在庫を抱えつつDemandに対応していくのはOperations Managerの重要な仕事です。


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