Matching Supply with Demand② | 英国Warwick MBA留学記

英国Warwick MBA留学記

2014年9月から2015年9月まで英国Warwick Business SchoolのMBAに留学し、現在はスペインESADE Business Schoolに交換留学中。MBAや海外生活について綴りたいと思います。
ご質問等は(warwick.pandamaster*gmail.com)までお願いします。(*に@を入れて下さい。)

ではどのようにして過剰な在庫を抱えず、SupplyをDemandに一致させていくことができるのでしょうか?トヨタのカンバン方式は有名ですが、必要な部品を必要な時にサプライヤーから納入してもらうことで、在庫を回避することができます(その分、サプライヤーが在庫を抱えているかもしれませんが・・・)。セブンイレブンでは1日3回、需要が上がる時間帯の直前に新鮮な商品を納入するように運送会社と契約しているそうです(特定の時間帯を外れた場合は罰則があるそうです)。

SupplyとDemandのCoupling Pointを前倒しにするという方法もあります。通常、企業は顧客がニーズに合う商品を開発、製造して店頭に並べ、顧客に購入してもらうのを待ちます。この方法ではもし予想に反して顧客のニーズに商品が合致しなければ過剰な在庫を抱えることになりかねません。では顧客の発注を受けてから製造を開始してはどうでしょうか?顧客の発注を受けてから製造を開始すれば、間違いなくニーズに合致した製品になりますし、売れ残ることはありませんよね。従来はまず商品を製造し、店頭に並べて、顧客が商品を気に入れば購入してもらえるので、SupplyとDemandのCoupling Pointはサプライチェーンの最後になりますが、このCoupling Pointを前倒しして、可能であれば顧客が発注してくれた商品を製造すれば売れ残りのリスクはない訳です。

一方でCoupling Pointを前倒しするリスクとしては、顧客が発注してから製造を開始するので、顧客への納入に時間がかかることになります。店頭で気に入った商品をすぐに持ち帰りたい顧客もいることでしょう。このようなリスクを優れたサプライチェーンのシステムで乗り越えたのがDELLです。DELLは顧客がインターネットで欲しいパソコンのスペックを選択した後に製造を開始する仕組みです。巨大な工場で素早く顧客の注文に対応し、納品リードタイムを短縮しています。

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