こんにちは。
アトリエリブラの高橋貴子です。
今日も寒かったですね。
お正月のあたたかさとはえらいちがいです。
やっと冬らしくなったといえばらしいのですが、
もう少しあたたかいと活動しやすいなとおもったりもしたりします。
さて、今日は、
「微差はいずれ大差になる」
というお話をしたいと思います。
私は、職業柄デザイナーや写真家の方とお仕事をする機会が多いです。
そして一緒にお仕事をさせていただくといつも感じるのが
「その仕事へのこだわり」
ですね。
一流の人になればなるほど、
「そこまでこだわるんだな~」といつも新しい気付きがあります。
0.5mmにこだわるとか、その精度をぎりぎりに高めて表現にチャレンジしています。
私自身も建築をやっていたとき、1mmのラインにこだわったりする部分もありました。
図面上ではそんな感じです。
もちろん、現場ベースでもそういうこだわりを身をもって表現する
大工さんにはいつも感動ものでした。
だから、今私はパンの講師をやってますけど、
ギリギリのところまでこだわるところはこだわりをもって
レシピを作ったり写真を撮ったりしています。
先日、開業講座を終了した生徒さんのその後の近況をレビューするきっかけがありました。
彼女は、コンピューターが苦手、ということ、予算がそんなに無い ということから、
まずは「無料ブログ集客」に取り組んでもらっていました。
そして、いまひとつブログからの集客が難しいということで、
ブログ診断をさせていただくイベントがありましたので、そこでコメントをするお約束でした。
そのときのイベントは私が別のクラスで教えている生徒さんも参加してたんですね。
よい機会なので、彼女にもそのブログをみて率直な意見を求めたところ、
こんな感想をもらいました。
「ヘッダーを見ても、パン教室をやっている雰囲気が伝わりにくい」
→※こちらはブログに慣れてきたら、カスタマイズしてわかりやすいヘッダーに変える予定でした。今はアメブロのそのまま用意されているテンプレートを使っているので職種をわかりやすく伝えることができていなかったのです。
そしてさらにさらにつっこんだところを聞きました。
「このブログをみて教室に通いたいと思うか」
というかなり核心を突いた質問です。
ここは厳しいものではありますが、真摯に受け止めてほしかったので
コメントを下さった生徒さんには忌憚ないご意見をお願いしました。
その結果どんな答えが返ってきたと思いますか?
「パンがそんなにすごそうな感じがしなかった」
→※パン教室で習うというテンションがあがるほどのものには見えなくて
自分でも作れてしまうかも、と思ってしまったというご意見でした。
厳しい話ではありますが、
この答えの中に集客が難しくなっているいくつかの課題が隠れてました。
①写真がよくない
やはりお料理、パン教室などはイメージ優先の部分が多いので
写真はとても重要な要素になります。
だからこそ私は、ある程度はご自身でもよい写真が撮れる様にと
写真講座も持っているのです。
ビジュアルから女性は入りますから。
そして、実際に今回質問を下さった生徒さんも実は写真講座も通ってくださっていました。
1眼レフも使っているのです。
だから、私もなんでそういう写真になっているのか聞いたのです。
・写真が青くみえるけど、ホワイトバランスは何にしたの?(パンは青いとまずく見えます)
・ピントが合ってないけど、どうやってピントをあわせているの?(全体的にぼんやりしているのです)
・光がのっぺりしているけどどういう環境で撮っている?(太陽光で撮ってる?)
結論は、
「スマホで、蛍光灯の下で(夜)撮っていた」
が答えでした。
スマホが悪いんじゃないんです。
スマホでも一生懸命技術と加工を使って撮ればある程度のところまでいけます。
(1眼ほどじゃないですけど。)
たとえば、
ホワイトバランスは、パンとかなら少し暖色の色がかぶる、太陽光の設定がよいし。
できれば朝まで待っても、自然光のほうがやっぱりパンはおいしそうに見えるし。
光は外光が入ってくる角度のほうが陰影が付いてきれいです。
このお話は写真講座でも話をしているし、
実際に通ってくださっているときはいい感じで撮れてきていた生徒さんなのでした。
今のブログの写真の方がその時よりもいまいちなのです。
原因はわかりました。
「一眼じゃなくて、スマホだった」
※誤解の無いようにいいますが、プロはスマホでもある程度素敵な写真を撮ることもできます。でも一般的には1眼カメラのほうが素敵に撮れます。
でも、問題はそこじゃないんです。
その裏にある課題です。
私はさらに彼女に質問しました。
「なんで、1眼習ったのに、スマホで撮ってるの?」と。
答えは
「めんどうだったから。スマホ方が簡単にアップできるから」
ということだったのです。
外向きの媒体での写真というのは、
集客に大きく影響するツールです。
であれば、やはりそこは、こだわりを持って
今自分が持っている最高のクオリティを
見る人に届ける気持ちは持ってほしいと思います。
もしも、彼女が一眼の知識がなくて、スマホだけしか使えないならそんなことをいいません。
でも実際は使えるし、やり方も知っているいるのにやらないのは、
「怠慢」
です。
プロほど、小さなことにもこだわります。
私が知っている女性の写真家の方も、お料理写真で有名な先生も
「どれだけその写真でおいしさが伝えられるか」
「どれだけその写真でお花の素敵さが伝えられるか」
という観点から写真を撮るし、アップするときにもカラーを微調整したり、
文字入れなども細部に心を配って仕上げています。
そういう風に作業していることを知っています。
だから、プロじゃないからこそ、自分がそのときに持っている技術は精一杯使って、
そのパンのすばらしさとかを写真とか言葉で伝えてほしいのです。
私は昔習った写真教室でその被写体の最高によいところを探してそこに焦点を当てて写真を撮るようにといわれました。
パンなら、絶対に一番そのパンが撮ってほしいと思っている角度があるはずなんです。
そして、そのパンが一番映える背景やスタイリングをしてあげたほうがパンも喜びます。
(おしゃれにかっこよく見せてくれてありがとう!という感じです)
だって、我が子(出来上がったパン)はおめかしして、
外向きに見せてあげたいじゃないですか。
そして、おいしいと思ってもらえる写真は、
そのまま教室に通いたいと思ってくれるかもしれない
未来の生徒さんを喜ばせることにもつながります。
写真をおいしそうに撮ること=
そのパンを作りたいと思うわくわく感を伝えること
だと思っているので、私の場合、真剣に想いを伝える写真は1つのパンに対して、
50枚から100枚を1時間ぐらいかけていろいろな角度から撮っています。
その中の数枚をブログとかHPに使っています。
ここはめんどくさいと感じる領域ではありません。
見せたい生徒さん(未来に通ってくださる生徒さん)には
最高の晴れ姿(パンのおいしさ)を見せてあげるのが
こちら側の誠意だと思っているからです。
そこがプロの仕事の領域なのではないかと。
実際に私のサイトでほとんど衝動的にお申し込みくださった方に
こんなコメントをいただいたことがあります。
「写真のパンがおいしそうで、かわいかったので、これを作りたい!」って思って衝動的に申し込みをしました。
場所と金額はそのあと確認しました(笑)
というコメントでした。正直とてもうれしかったです。
いつも一生懸命撮っててあげてよかったなと思った瞬間でした。
この方は写真で決めた
と言ってました。
私も写真で決めること多いですね。
それだけ写真の力は強いものがあります。
そしてこのこだわりは写真だけではなくてすべての部分に
「プロ意識」
という積み上げによって発揮されていき、教室の格を作っていきます。
だから、その彼女のようにブログメディアが1本しかないのであれば
(私は10本ぐらいサイトを運営しているのでメディアや入り口も多いのです)
そこが勝負なので、そこを見てもらえている人には
可能な限りの最高に美しいパフォーマンスを
努力してお見せする真摯な態度はきっと見ている人に伝わるはずです。
だから、私が彼女に伝えたいのは
「プロ意識」
プロほど細かいことにこだわりそこを表現するために本当に努力を積み重ねているのです。
だからそこをお手本にしてほしいと思いました。
そして、こういう小さいことをきちんと積み重ねていくと
「微差はいずれ大差」になります。
これぐらいでいいかなと思う写真ばかり掲載しているサイトと
レイアウト、写真の見映えにこだわって毎回真剣に撮っている写真ばかりが載っているサイト
1年後の結果はどうなるでしょうか?
小さなこと、地味なことほどコツコツ積み上げないといけなくて
それをきちんとこなせる人ほど最終的には本物とおもってもらえるのです。
だからまずはその一歩。
「できる限りのベストを尽くす」
それは、自分へのコミットメントでもあり、
いつか教室に来てくださる生徒さんへの未来のおもてなしでもあると思っています。