「アンドレ この戦闘が終わったら結婚式だ」を考える☆
続きです(*'ω'*)
その1👇
オスカルがパリ出動の際、民衆側に寝返り、
パリへ進撃したまさにその直後、
馬でアンドレの横をかすめながら放ったセリフ
【ベルサイユのばら 電子版 8巻】
そして驚くアンドレ🐎
前回、このコマの背景についていろいろと
妄想・考察を繰り広げました。
このときのオスカルとアンドレの心境をさっそく
大妄想してみたいと思ったのですが、
実は原作者さん自身がこのシーンの2人の心境について
短いですが解説している資料があったのです。
それがたまに紹介しているこれ👇
「ベルサイユのばら その謎と真実」という
ベルばらの原作者さん監修の書籍です。
出版は…
2003年です。
ベルばら連載から30年後の当時の原作者さんの見解のようですね。
この本の最後の方に、
「原作者が答える ベルばらファンの素朴な疑問 Q&A」
というコーナーがあるのですが、
その中にこんな個所があったのです(゚д゚)!
はい、ドドーん!👇
【ベルサイユのばら その謎と真実 p. 234】
質問内容はもうそのまんま、
「この戦闘が終わった結婚式だ」と言われたアンドレが驚いているように見えるのですが、どう思っていたのでしょうか?
です(゚д゚)!
ああ、すでに原作者さんは
自分の見解を発表していたのですね。
ちょっとその見解の文章を分析してみます。
短い文章ですが、
前半3分の2ほどアンドレの心境で、
後半の3分の1にはオスカルの心境も説明されています。
まずアンドレ側☆
1点目🍷
● アンドレはオスカルとの結婚を期待していなかった。
なぜならありえないことだと思っていたから。
2点目🍷
● アンドレはオスカルと同様に、パリ出動の際には死を覚悟していた。
3点目🍷
● アンドレはオスカルの愛を得て結ばれることができて、もう十分だった。
→ 死への恐怖もなく、淡々とオスカルに従っていた。
では、1点目からじっくり考えて行きます。
● アンドレはオスカルとの結婚を期待していなかった。
なぜならありえないことだと思っていたから。
うーん、なるほど…
この前夜にオスカルとアンドレが結ばれたシーンで、
オスカルはアンドレに「妻に」と言って結ばれているので、
あの行為はオスカルにとっては「結婚」のニュアンスだったのだけれども、
アンドレにとってはそうではなかった、
という感じかしら?
アンドレ、ずーっとオスカルと契りたいって願って生きてきたゆえ、
あのときはもう「契る」行為だけに集中していて(笑)
「結婚」とか制度的な概念は念頭になかった
結婚とかはどうでもよかった
そういうことでしょうか?
オスカルは「アンドレ・グランディエの妻に…」
ってわざわざ言っていたのに対し、
アンドレはオスカルに、
「すべてをくれるのか」とか
「おれのものになってくれるのか」とか
そんな感じで会話が進んでいましたからねー^_^;
【ベルサイユのばら 電子版 8巻】
オスカルの前にひざまづいて、
へりくだったような視線でオスカルを見つめるアンドレですが、
アンドレのお返事の内容、
よく考えると
???
ですね^_^;
ちょっとあの出来事(セックス)のとらえかたに
2人の温度差があったのかも…
ふむふむ…
おもしろいです(*'ω'*)
(笑)
2点目🍷
● アンドレはオスカルと同様に、パリ出動の際には死を覚悟していた。
そうですね…
パリ出動は戦場へ行くようなものなので、
アンドレは死を覚悟していたという事実、
頭では理解できます。
でも実際に自分は戦場へ行く、死を覚悟する、といった経験がないので、
想像がいたらないわ…
3点目🍷
● アンドレはオスカルの愛を得て結ばれることができて、もう十分だった。
→ 死への恐怖もなく、淡々とオスカルに従っていた。
なるほど…
アンドレには「結婚」という考え自体が頭にないし
全く望んではいなかったので(ありえないこと、なぜなら身分違いゆえ?)
なのでオスカルが「結婚」という言葉を口にしたとき
まったく想像していなかったセリフだったので驚いた
ということでしょうか。
オスカルはずーっと「結婚」というキーワードが
20代の頃から頭を離れなかったと思います。
アントワネットとフェルゼンが愛し合うようになって、
フランスへ嫁いできた王妃さまが、
結婚で幸せを感じられていない、
愛のない結婚=むなしい
と宣言したあの謁見での王妃さまとのやり取り。
親友フェルゼンが王妃さまへの愛ゆえに結婚をあきらめたという事実は
オスカルの魂に訴えかけてくるような衝撃的な出来事だったと思うし、
そしてオスカル自身の結婚話が出たとき、
女の幸せ=結婚なのか?と
真剣に悩んだ30過ぎの頃。
オスカルにとって「結婚」というキーワードは
とても重要なものだったのだと思います。
なので「結婚」という言葉には
思い入れがあったのでしょう。
でも対するアンドレは、
結婚というよりは
オスカルのことが欲しかったのね。
まあ、ジェローデルみたいにオスカルに求婚できる身分であれば
堂々と求婚者として名乗りを上げる!と
草をむしって号泣していたので、
結婚出来たら、
そりゃーしたかったと思います。
でもオスカルもアンドレも、まだ革命まで手の届かない
末期と言えども旧体制の時代に生きているので、
アンドレ的には「結婚」という概念は思いもよらないものだったし、
結婚という契約よりも
オスカル自体が欲しかった
オスカルを欲しい(愛も体も全部!)という気持ちは
押さえることができないで生きてきた
そして前夜にその全てを手にすることができた。
でもオスカルが自分の想像の上を行く発言をして、
びっくりした!
ということだったのかしら?
いや、
「えっ? 結婚したかったの?」
ってびっくりしたのか!?
まだまだ妄想の余地はありそうです。
さてさて、オスカル側ですが、
1点目
● オスカルは死を覚悟しているから、この後はない。
(T_T)
● あれは、「アンドレ、心から愛しているよ」という愛の言葉だった。
● この言葉を投げかけることにより、オスカルの心は完結していた。
ということです。
…|ω・)
なんか切なくなってしまいますが(泣)
そういえばオスカル、
ベルサイユからパリへ出発してから、
もしくはベルサイユの練兵場の集合場所に到着してから(?)
アンドレが撃たれるまでの間、
アンドレに言葉を発したのって
ここだけなんじゃないでしょうか…
アンドレが撃たれて精神が錯乱してしまう前に、
最後にアンドレにかけた言葉が、
【ベルサイユのばら 電子版 8巻】
ということでしょうか…
(T_T)
以上が原作者さんの見解です
でも妄想族のわたしは、
原作者さんの見解だけでは
満足できませんぜ!
(笑)
ということで次の記事で、
このシーンの前後のシーンも交えながら、
もう少し2人の心理状況を勝手に
大妄想してこのシリーズ終わりにしたいと思います。