原作の妄想・考察に戻ります☆

 

王妃さまとオスカルの最後の対話シーン赤薔薇ピンク薔薇

 

 

おそらく7か月ぶりくらいに顔を合わせたのであろう

アントワネットとオスカルですが、

 

初めは嬉しそうに会話していたものの、

 

これからのフランスの行く先に大きな不安を抱えるアントワネットと、

じっくりとこれからのフランスの未来を見据えようとするオスカルと、

 

2人の間の中にある、立場やら置かれている状況の違いが

どんどん明らかになって行く様子が描かれていました。

 

会話を重ねるにつれて意見の相違が露呈し、

少しぎすぎすした感じになる2人…

 

…しかし、

 

アントワネットのある発言が、

 

2人の間に生まれたぎすぎすした雰囲気を変えることとなります。

 

それが、アンワネットのこの発言👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

今自分が生きている原動力の要因として、

 

愛する子どもたちと、

女王としての誇りと、

廷臣たち

 

この3つだけをあげるアントワネット。

 

するとオスカルがものすごい反応してきた(゚д゚)!

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

あーん💦 オスカルのこの表情よ…|ω・)

 

フェルゼンのために生きていると言わない王妃さまに対し、

 

こんなにも顔を真っ青にしてガーン

大声で問い詰めるオスカル。

 

王妃さまもめちゃくちゃ

戸惑ってます(笑)

 

 

このときのオスカルの心理をいろいろ想像してはみたのですが、

 

はっきり言って

正確にはわかりませんでした…^_^;

 

でも一つには、

 

オスカルはアンドレと壮絶なプロセスを経た後、

やっと思いが通じ合ったばかりなので、

 

フェルゼンのことを激しく愛しながらも、

そのことを素直に表現できない、

 

もしかしたら素直に自分で認めることすらもできなくなってしまっているかもしれない王妃さまの心情をオスカルは想像できてしまって、

 

もう他人事に思えなくて、

 

それでこんな必死な形相で問い詰めちゃったのかなあ、

 

なんて想像してしまいました。

 

                               続き…👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

その後もオスカル、

怒涛の問い詰めモードが止まりません…^_^;

 

「おっしゃってください 昔のように!! 

フェルゼンにために フェルゼンへの愛ゆえに生きるのだと!」

 

 

このあたりのオスカルの必死さを見て、

こんな妄想をしてしまった…無気力

 

オスカル自身がアンドレと相思相愛になったのって、

このシーンのほんとすぐ直前のことで、

 

オスカルもこのときのアントワネットと同じく、

 

アンドレにずっと「愛している」という言葉を

素直に言えないでいたのですね。

 

ずっとその言葉を言えなかった理由は

いろいろとあると思うのですが、

 

一つにはオスカルがいろいろなものを負っていたから

というのもあったかもしれなくて、

 

オスカルは結婚をあきらめ、軍人としてジャルジェ家の跡取りとして、

「軍神マルスの子として生きる」宣言を父上にしたのですが、

 

その決意の中にはきっと、

 

一生女性として愛し愛される人生をあきらめる

 

そういったことも含まれていた上の決意だったとも妄想してしまう…

 

 

アントワネットがこのとき

自分が生きている理由に挙げているのは、

 

フランス王妃としての母親としての「役割り」の話しであって、

 

一人の人間として女性としての幸福の追求は

排除されてしまっているようにも見えます。

 

 

たぶんオスカルもかつては「役割り」としての自分の責任を全うするために、

一人の人間として女性として生きることをあきらめようとしていて、

 

それゆえにアンドレへの愛を

素直に自分の中に認められなかったのもあったのかなあ、

 

なーんて妄想してしまうので、

 

オスカルはこのときのアントワネットの姿に

自分の姿を重ねてしまって、

 

やっと自分の気持ちに素直になれて

アンドレの胸に飛びこんでいけた直後の今だからこそ、

 

アントワネットの中につい最近まで自分が抱えていた

深い孤独や悲しみを見てしまって深く「共感」したがゆえの、

 

こんなアクションだったのかしら?

 

なーんて想像してしまいました(*'ω'*)

 

 

アントワネットがフェルゼンへの愛を認めて

顔を覆って泣いているコマで、

 

口元がかすかに(妄想上)嬉しそうなオスカル。

 

 

その後のアントワネットのセリフ🌸

 

要約すると…

 

フェルゼンのことはもちろん心から愛しているのだけれども、

そんなこと言えないし、言えるはずがない…

だってもはや自分にはお金も権力もないのだから…

 

 

あちゃー💦

 

これ、オスカルと似た感じなのですね…

 

 

アンドレへの愛の告白シーン👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

無力な自分は誰かに愛される資格などないと思い込んで、

アンドレに愛を伝えたくても伝えられずにいる様子が描かれていた

 

例の愛の告白シーンのときのオスカル赤薔薇

 

オスカルはこのアントワネットの姿に

めちゃくちゃ自分の姿を重ねたのかもしれません…

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

このあと、フェルゼンは必ず王妃さまの元へ戻ってくる!と

力説するオスカル。

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

わたし、今までオスカルのこのあたりのセリフ、

 

オスカルがフェルゼンと深いレベルで心の友であり、

フェルゼンのことを心底理解しているからこういった発言をしたのだ

と思ってました。

 

「フェルゼンはそういう男です」

 

を、2回も繰り返している。

 

フェルゼンは、そういう男…

 

なかなか言えないセリフです(笑)

 

フェルゼンがどういう人物だかオスカルはよく知っている。

だから王妃さまに力説したと思ったのです。

 

 

でもたぶんそれだけじゃないのかも、

と今回おもってしまいました。

 

オスカルはこの直前にアンドレへのことを愛していることを受け入れ

やっとそのことをアンドレに告げることができたのだけれども、

 

それと同時に、

 

アンドレが自分のことを命をかけて愛していることを

確信した瞬間でもあったので、

 

このときちょっとだけフェルゼンに

命をかけて一人の人を愛するアンドレの姿を重ねていたのかなあ…

 

なんてちょっとだけ妄想です…

(なんかおもしろくないけど!(笑))

 

オスカル「命の危険をおかしてまで アントワネットさまへの愛をつらぬいてきた…

フェルゼンです…」

 

ええ、アンドレも、

命をかけてオスカルのことを守ったものね。

 

だからフェルゼンも、

必ずや王妃さまの元に戻ってくる!

 

そんな確信があったのかもしれません。

 

フェルゼンとアンドレを重ねて考えられるの、

やっぱりおもしろくないけど…(笑)

 

このときの弱々しく孤独な王妃さまの姿は、

オスカルからしたら、

 

つい最近までの自分の姿だったのかもしれません。

 

 

あと、気になったこと☆

 

オスカルは自分がアンドレと相思相愛の関係になったがゆえに

一人の女性としてアントワネットの気持ちに寄り添えるようになった

 

それはそうだと思います。

 

でもここで、おもしろいな~と感じた

もう一つのポイントが、

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

2人のこの距離感☆

 

オスカルは王妃さまの手をしっかり握って

顔もこんなに近い状態です。

 

これ、たぶん、当時の絶対王政の世界の中では

ありえない距離感なんじゃないかと思います。

 

アントワネットはフランスの王妃さまで、

旧体制のシステムの中ではトップのところにいる人👑

 

オスカルは貴族だけれども、

国王一家にはお仕えする身分であり、

 

身体的接触があるとすれば、

 

身を挺してお守りするときか、

 

このシーンの冒頭のように

あいさつのために手にキスをするときか、

 

そのくらいだったと思います。

 

でも、このシーン👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

ち…近い…驚き

 

もう、王妃さまと彼女にお仕えする者

の距離感ではありませんね。

 

 

この時代は、身分制のピラミッド構造の中に人間を放り込んで

人と人が孤立させられていた時代とも考えられるかもしれません。

 

身分を超えたところでの人間同士の交流には制限があったと思うし、

ましてや身体の接触などなかったと思います。

(お世話するときくらいしか)

 

たぶん同じ身分の者同士だって

身体的接触は少なかったと思う。

 

貴族の家庭なんて、

親子の接触すらも少なかったのかも。

 

オスカルと母上はなんだか距離がありそうで、

 

オスカルが一番身体的に接触していたのは

乳母であるばあやさんとその孫アンドレみたいな感じでした。

 

 

オスカルはアンドレと一緒に育ってきていて、

アンドレはオスカルのお兄ちゃんみたいな面もあるので、

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

こんな感じでの身体的接触は普段からあったみたいですが、

 

でも恋人としてこれ以上の距離になることは身分の差を考えると

オスカルは考えられなかったのかもしれません。

 

それが当時の社会通念であり一般常識。

 

旧体制は人間を身分というシステムにはめて

分断支配してきたといってもいいのかもしれません。

 

 

…でも、オスカルはアンドレと相思相愛になって、

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

身分を超えた!=身体的にぐっと接触した🌸

 

 

王妃さまとオスカルのシーンも

なんだかそんなような要素を感じないこともなくて、

 

この2人はラブシーンではないのだけれども、

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

身体的に接触=ある意味身分を超えている

 

そんな風に見えてしまいます。

 

 

ああ、もうこれ、ある意味…

 

 

革命ですね!フランス

 

 

旧体制の身分制度による人間同士の分断を、

共感や愛によってこえていってしまうこと

 

革命!

 

 

ベルばら=革命で一番シンボル的なシーンは

バスティーユ攻撃のあのあたりですが、

 

おそらくベルばらのストーリーのあちらこちらに

「革命」的要素がちりばめられているのかもしれません。

 

 

私的には、

 

これも👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

これも👇

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

これも👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

これも👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 3巻】

 

これも👇

 

【ベルサイユのばら 電子版 6巻】

 

革命!フランス

 

(笑)

 

なんだかアンドレが多めです

 

(笑)

 

 

…と、長くなってしまいましたが、

 

オスカルとアントワネット、

 

ベルばらの2大主人公たち赤薔薇ピンク薔薇

 

出会いの14歳のときから20年近くのときを

とても近いところで生きてきた2人ですが、

 

このシーンで永遠の別れとなります。

 

でも、その最後の瞬間は主従の関係ではなく、

一人の女性としてとても近いところで

心を通わせあうことができた、

 

それはそれで素敵な最後の対話のシーン

だったのではないかと思います(*'ω'*)