生物本体ではないけれど,その生物の“生き様”のわかる化石を「生痕化石」といいます。
表題にあるように,足跡だったり,巣穴だったり,捕食痕だったり,そんな化石たちです。
先日の拙ブログ記事:探偵学のうえで,足跡をしらべる技術ぐらい,たいせつでありながら……も参考にされてください。
そんな「生痕化石」について,日本人が書いた和文書で,一般書籍として販売されているものとして,おそらく唯一といえる存在が本書です。
章ごとに「住まい」,「行動」,「食べ跡」,「ウンコ」,「病気」と分類されており,総ページ数300オーバー!
「『生痕化石』って聞いたことはあるけれど……」という方には,これまでの情報や知識をまとめるのに良いかもしれません。
図版が豊富で,生痕化石についての理解をよりいっそう高めてくれます。
話題,時代もさまざまなで,先カンブリア時代の「クラウディナ(Cloudina)」にあけられた小さな穴から,現生の「カクレガニ」の巣穴まで収録されています。
異色というか,オモシロいのは「ウンコ」の化石で,魚竜の糞化石を切断して腸内細菌をみつけたり,食事のメニューを知ったりしています。
実は,古巣に入社したての頃,この本を種本として記事の企画を出したのですが「マニアック」などと不評でした(;^_^A
まあ,あのころはプレゼン力も,何より自分の文章力もなかったし……。
機会があれば,どこかでまた記事を書きたいと思います。生痕化石について( ̄▽+ ̄*)
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