今回は,「カンブリア紀の三葉虫」がテーマ。
「カンブリア紀」といえば,アノマロカリスに代表されるバージェス頁岩動物群が有名です。奇天烈なヤツらですね。しかしこの時代,実は三葉虫が爆発的な多様化をとげた時代でもあるのです。そうです。アノマロカリスだけではないのです( ̄▽+ ̄*)
いわゆる「古生代」には,六つの地質時代が設定されています。
三葉虫はそのすべての時代で確認されるため,「古生代の示準化石」として教科書にも登場します。しかし,実質的に繁栄をしていたのは最初の二つの時代です。
カンブリア紀は,まさにその「はじまりの時代」。
よく博物館や化石関連の企画展のミュージアムショップで販売されているコイツも,この時代の三葉虫です↓
エルラシア
この時代は扁平な三葉虫が多く,その形態もやたら似通っています。
この『We're Trilobites!』シリーズは,三葉虫の姿かたちの楽しさを知ってもらい,それをきっかけに古生物学という学問の魅力を少しでも知ってもらえればと思ってつくっています。
その立場からすると,「本当は多様性豊かだけれど,形態が似通っていて,なかなか一般的な目線では区別が難しい」というこの時代の三葉虫は,非常に悩ましい存在です。
しかし可能なかぎり,いろいろな姿の三葉虫を集め,本書におさめました。たとえば,
バルコラカリア
という名のこの三葉虫は,「最多節三葉虫」の異名をもっています。とにかく節の数が多い。
また,以前も紹介いたしました
ピアチェラ
は,頭部の両サイドが,まるでおたふくのように膨らんでいます。
また,この時代の三葉虫としては珍しく立体構造をもつ
キンガスピス
は,前方向きのトゲ(角?)をもつという,すべての時代の三葉虫を通じてみても珍しい特徴があります。
こうした特徴のある三葉虫をなんとか集め,47種を収録することができました。
2月15日(水)発売予定。
刊行記念で3月14日までは,定価から150円引きの300円での販売を予定しています。
今回も,Pubooとふぉっしるで販売します。
ご期待ください。
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PDF型三葉虫電子図鑑『We're Trilobites! vol. Devonian』
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