生存の鍵はアンモナイトの赤ちゃん?
過去の記事「アンモナイトの世界その2」でも書きましたが,
アンモナイトは平面らせん状に巻いた殻,
二枚貝のように巻いた殻,
真っ直ぐに伸びた殻と,
さまざまな形の殻をもっていました。

「アンモナイトの世界その2」で紹介した
アンモナイトの進化の図。
ではアンモナイトの赤ちゃんは
どんな形をしていたのでしょう?
この赤ちゃんの形を変化させたことで,
アンモナイトが絶滅を回避できたらしい
ということがわかりました。
ふぉっしるニュース
アンモナイト類の胎児は最初は大きくて数が少なく,その後小さい胎児が数が多く産まれるようになったらしいということがわかりました。
デボン紀のアンモナイト類の赤ちゃんの形と大きさ,
そして成体の大きさが調べられました。
この結果,
アンモナイトの赤ちゃんは次第に小さくなっていき,
逆に成体は大きくなっていったことがわかったそうです。

De Baets et al. (2012)を基に作成。
このことから,アンモナイト類の一度に産む卵の数は
デボン紀に急激に増加したと研究者は考えています。
卵を多く産むことで,
アンモナイト類はデボン紀後期やペルム紀末,
そして三畳紀末の大量絶滅後に
急速に数を回復することができたと,
研究者は考えています。