田辺恵は体調がすぐれず、1週間も入院をしてしまった。退院の日、平日なので田辺剛が迎えに来てくれているとは思わなかったがもしもと思ったが、やはり来てはもらえなかった
金島耶夜「もう大丈夫?」
恵は耶夜を見て涙が出そうになったが、なんとか耐え
恵「もう大丈夫、全快」
と笑顔を見せることが出来た
病院はお見舞い禁止なので、会えないことはわかっていた。でもLINEはしてたので入院したこと退院の日は知っていたはず(既読にはなっていた)。仕事があっても来てくれていると少しだけ考えていた
荷物を耶夜の車に積み込み、車に乗り込む
耶夜「さてせっかくだから美味しいもの食べて帰ろうか」
恵「でも」
恵は少しでも早く帰って家のことをしようと思っていた
耶夜「大丈夫、言ってあるから」
恵「そう」
耶夜「それじゃう~んと美味しいもの食べよう」
恵「安いところでいいよ、入院でお金かかっちゃったから」
耶夜「せっかくの(退院の)お祝い。私が出すからさ」
恵「でも」
耶夜「いいからいいから」
耶夜は車を走らせた
お店を出て
耶夜「あのさ、今日うちに泊まらない?」
と突然耶夜が言うが、恵は首を振り帰ることに
恵「ただいま」
居ることはないとわかっていても言ってしまう。もしかしてを信じてしまうが、やはり剛は居なかった
恵「ありがとう、今日は助かったよ。荷物そこでいいよ」
と言うが
耶夜「中まで」
と言って荷物を運ぶ。中に入って違和感を感じる。その違和感はすぐにわかった。それは恵が救急車で運ばれる日のままの部屋だった
つづく