深夜の数え歌~嘆きの雪…六夜 | あ~やんのどりーむぱーてぃー

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わたしの見た夢を皆さんに紹介しています。どうぞ暇潰しに見てやってください(笑)

間宮一輝が滑っていると


「 …」


一輝「ん?」


何かが聞こえた。滑るのを止め、耳を澄ます


「ねぇ…」


人の声


一輝「ヤベっ」


一輝は木の影に隠れる


「おーい」


今度は男の声。最初は女の声だった。一輝は自分たち以外にもここ(コース外)を滑っている人がいると思いホッとする


「おーい」


また男の声。よく聞くと時任真司の声に聞こえる



一輝「何だよあいつ女と一緒なんかよ。心配させやがって、ふざけんなよ」


と言いながら真司の無事がわかりホッとした


一輝「あいつだけ良い思いさせてやるかよ。とにかく行くぞ」


「うん」


一輝は真司の声のする方に向かい滑って行く。その方は木々が密集していて、スノボになれている一輝ですらやっと木々を縫って滑って行く。まだスノボを去年からの美姫は難しいかと思いスピードを落として後ろから来る美姫の気配が離れないのを確認しながら滑って行った


「こっちだよこっち。早く来いよ」


声は大きくなってくる。もう姿が見えていいはずなのにその姿は見えない


一輝「おい、どこに居るんだよ」


「おーいこっちだよこっち」


一向に姿が見えない


一輝「ちょっとスピードあげんぞ、無理すんなよ」


後ろから来る美姫に一言言ってスピードをあげる。すぐに背中が見える


一輝「おい、ちょっと待てよ」


と言って真司の肩を掴まえる


「おーいこっちだよこっち」


一輝「何言ってんだよ。ふざけてんのか?」


真司がゆっくり振り返る


一輝「うわっ、うわぁーっ」


しりもちをつく


「おーいこっちだよこっち」


真司が一輝に近づいて来る


一輝「く、来るなぁーっ」


一輝が後退りをする


ドンッ


背中に何かが当たる。ゆっくり振り返る


一輝「うわぁーっ」


一輝が絶叫するが、その声は深々と降る雪の中に消えていった




つづく