会沢瞳の護衛を断って2週間、何事もなかった。桧山佳苗もあの恐怖が薄らいでいた。いつものように桧山麻衣を幼稚園に迎えに来た
先生「麻衣ちゃーん、お母さん迎えに来たよー」
麻衣「はーい」
教室の奥から元気な声がする。麻衣はカバンを肩にかけ、走って来る
先生「あわてたら危ないよ」
麻衣「はーい」
先生は元気よく返事をする麻衣を見て微笑み、頷く。麻衣は上履きから靴に履き替える。そして佳苗の手をしっかり握る
佳苗「先生ありがとうございます」
麻衣「先生バイバーイ」
麻衣が手を大きく振る。先生は小さく手を振って
先生「バイバイ」
先生に挨拶を済ませ、幼稚園の門を出る。ここまでは普通の日常だった。この後予期せぬ事態が待っているなど誰も想像もしていなかった
つづく