友則「…」
友則は和哉を睨む。それをじっと見ていた誠が
誠「この人…」
バイクの音が近づいて来る
誠「ダメだ」
パンッ
乾いた音がする。友則は掴んでいた腕が重くなる。友則を見ると眉間から血を流して絶命していた
和哉「物影に隠れろ」
バイクがUターンして向かって来る
パンッパンッパンッ
銃声が響く。和哉と三奈は車の影に隠れる。千景は入り口から中に入り隠れる
和哉「彼は?」
誠の姿は一緒になかった。誠が隠れるならこの車しかない。和哉は誠の姿を探す
三奈「住谷君なにしてんの?」
誠はバイクをまっすぐ見て立っていた。和哉が誠を助けようと車の影から出ようとするが、銃撃により動けなかった。千景がライフルを構えるが
パンッ
バイクとは違う角度からの銃撃に動けなかった。バイクはまっすぐ誠に向かって行く
和哉「逃げろー」
和哉が叫ぶ。バイクは誠のすれすれを駆け抜ける。その時
「良い目をしている」
と男の声を誠は聞いた。バイクはそのまま離れて行った
和哉「大丈夫か?」
和哉はまわりを警戒しながら誠に近づく。誠は頷き、バイクが走り去った方を見ていた
三奈「さてどーするか?」
誠と美世子は車に戻ってもらって、和哉と三奈と千景で話し合う
和哉「俺が残ろう」
千景「ダメだ、指名手配中だろ」
三奈が頷く
和哉「だが、俺がここに来たことはタクシーの乗車記録でわかってしまう」
千景「それでもダメだ」
三奈「それじゃ私が残る」
千景「大丈夫なのか?」
千景が心配そうな顔を見せる
三奈「任せなさっーい。この私の演技で丸くおさめて見せるつーの」
ニッと笑顔を見せる。その笑顔を見て和哉も心配になってきた
三奈「とにかく早く行った行った」
心配だが、消去法で三奈しかいなかった為三奈に任せることにした(誠と美世子はまずありえない。千景はライフルに指紋が残っているので殺人犯にされてしまうので千景もダメ)
車が見えなくなって10分。三奈は110番をする
三奈「ドキドキする~」
ツーツーツー
つながらない。何度110番をかけてもつながらない
三奈「まったく私の覚悟を返せー」
三奈は空に向かって叫んだ
つづく