友則「バカな奴だな」
友則はルームミラーを覗き、和哉の乗るタクシーを見て呟く
「どーしますか?」
友則「しばらく流して、罠にはめる」
友則は電話をかける
友則「これでよし。とりあえず八王子方面に行け」
「はい」
車は八王子に向けて走りだした
覆面パトカーはサマーランドの前に止まる。真冬の今、人の姿はなく閑散としていた。友則はゆっくり覆面パトカーを降りる
友則「隠れてないで出て来たらどうだ?」
和哉は駐車場の隅から出て来て、ゆっくり友則の方に歩いて行く
和哉「殺しをしたのはお前だな?」
友則「大事の前の小事だよ。邪魔なものは排除するのは当たり前のことだろ」
和哉「殺しが小事?」
友則「そうさ。これからこの国は変わる」
和哉「変わる?」
友則は懐から拳銃を抜く
友則「この国はいつテロにあってもおかしくない。だから変えねばならん。変革には犠牲はつきものなのだよ」
バチッ
友則が拳銃を落とす。物影から誠がエアガンを構えて出て来る
友則「お前はあの時のガキか?」
友則は手をおさえ、誠を睨み付ける。和哉と誠がジリジリと友則に近づく。すると友則が突然笑い出す
友則「ほんとバカなヤツらだ。俺がなんの準備もなくここに来たと思ってるのか?」
友則が手をあげる。しかし、何もない
和哉「どーしたんだ?」
友則は辺りをキョロキョロと見回す
三奈「あなたのお仲間?あの弱っちいの?」
三奈が現れる
三奈「ちなみに狙撃手さんものびてるわよ」
千景がライフルを担いでサマーランドの中から現れる
美世子「さっきの会話録音しました」
友則は膝から崩れ落ちた。と見せかけ、拳銃を拾い和哉に銃口を向ける
バチッ
再び、エアガンで撃たれ拳銃を落とす。和哉はすかさずその拳銃を拾い上げる
和哉「もう諦めてすべてしゃべってもらうからな」
友則は力なく両手を地面につけた
つづく