『われらはレギオン4 驚異のシリンダー世界(下)』 | 愚者の惰眠

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激闘の脱出!

 

著:デニス・E・テイラー

ジャンル:SF

原題:HEAVENS RIVER

 ■□■

 シリーズ初の上下巻に別れた超大作。

巨大すぎるシリンダー世界に苦心惨憺なんとか潜入した

4人のボブたち。(正確には3人とブリジッド)

上巻の最後の1行でベンダーとの接触が果たせた。

盛り上がったままの勢いで下巻に突入。

いやもう、目まぐるしい展開で飽きずに読める。

 

 4人で旅をしながらベンダーを探す一行。

生きていたことがわかったものの、どこにいるのかわからない。

なにせ16億kmと言う大河が流れ、区画ごとに町や村が存在

する世界。 どうやらベンダーはAIマトリックスをむき出しに

されたままで各種センサーにも接続されていない。

見えない、聞こえない、動けない状態のようだ。

発見~救出~脱出をこなすことに…。

 

 ところが… 探索と情報収集を続けていくと、様々な謎に

遭遇し、しかも住民の中には<管理者>とその<クルー>、

さらには<レジスタンス>と呼ばれるグループがあるらしい。

 血気盛んなクインラン人と小競り合いを起こしながら、

時には学生グループを演じ、時には船乗りになり、様々な

変装、トリックを駆使して謎に迫るボブたち。

 

 ボビバース(ボブたちの宇宙)では反乱分子の破壊工作で

次々に中継ステーションや自動工場が停止や破壊に追い込

まれ、ついにヘヴンズリバーに潜入中の4人のうち3人が

行動不能に追い込まれることに。

たった1人で、ベンダーを救い21cm四方の立方体である

AIマトリックスを水に濡らすことなく移動させ、宇宙に脱出

させることが出来るのか。

 

 作中、かなり意図的な宇宙観、知性体の分布、進化の段階

に共通するものがあることに気づくボブたち。

宇宙全てがなんらかの統制を受けているのでは?

… アザーズとの戦いの三部作が終わり、新たな世界への

挑戦編になった第1作目… どうやら展開はより壮大に

なっていく予感がちらほら。

誰がなぜどのように、このシリンダー世界を作ったのか。

死滅した惑星クインはなぜそうなったのか。

 

 大きな謎が次から次へと。

包囲網が徐々にせばまるヘヴンズリバー。

ボブはベンダーを抱えてどう逃げ切る?!

手に汗握る冒険はまだまだ続く。

下巻はほぼ一気読みの面白さ。

 

 小ネタはそのままてんこ盛り。

反乱分子ボブやら、謎の研究を続けるボブやら

ボブの仲間もそれぞれに分派が進行し、なにやら不穏な

空気も…。

 話はまだまだ続くようで、続刊に期待したい。

冒険の詳細は是非、お読みください。

面白い!