抑ウツ状態からの飛躍のために不可欠だったピース | 人はパンのみにて生くる者に非ず 人生はジャム。バターで決まり、レヴァーのようにペイストだ。
「Get Wild」に比べれば知名度の点で大いに下回るが、セールス的にはTM最大のヒット曲である「Love Train」を、ウツとKEIKOが同時に歌い、木根君もハモって参加と云う中々珍しいシーンを収めた映像である。


KEIKOの「異物感」が物凄い。若干遠慮気味でもこの強い存在感。
ウツのヴォーカルはとてもマイルドで聴いていて心地の良いものなのだが、インパクト・存在感と云う点ではね、、、メインヴォーカルでありながら木根君のハモリにも食われちゃって負けているわけである。TMN最後のオリジナルアルバムである「EXPO」収録の「We Love The Earth」など木根君がハモる箇所ではウツの声が殆ど聞こえてこないものだが、それを彷彿させるところがある。

マァ結局、自分たちの後ろでギターを弾いていた松本孝弘がB'zを立ち上げて瞬く間にミリオンヒットを連発する状況に遭遇した小室哲哉がどう感じたかと云うことである。それはやっぱりキンキンに切り裂く稲葉の強烈なヴォーカルあってのこと。何をやっても「消しゴムファン」しか付かない惨状に相当悩んだのだろうと想像する。男であのレヴェルの歌声の持ち主を得るのは…ウツのプライドの問題だってあるだろう…じゃあ女をヴォーカルに迎えればよくない?と云うことでtrf・篠原と大ヒットを飛ばすようになる。その総仕上げが自らも参加したglobe…多摩から地球への飛躍と相成ったものであって、この映像はまことに感慨深い。木根君の表情が印象的だ。


…ま、そんなこともあったけれど、でも今はまたウツに回帰している。あのヴォーカルは耳に優し、頭蓋骨にも優し。生涯の友。