フォロワーのための競争戦略 | 株式会社 丸信 社長のブログ

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株式会社丸信 代表取締役 平木洋二のブログ
包装資材販売、シール・ラベルの印刷、紙器印刷加工業を営む株式会社丸信の社長のブログです。

様々な方にこのブログを読んでもらっているようだ。

同業者、仕入先、経営者、お客様、社員さんとそのご家族、弊社への就職検討中の方等々。

初めてお会いする方からも

 

「ブログ読んでます」

「ブログ楽しみです」

 

などのお言葉を頂戴するにつけ、筆が進まなくなる。

もうこうなってはお気楽に馬鹿な事は書けない。少し前に企業のコンプライアンスやガバナンスに詳しい社員さんが入社してくれ、過去のブログの問題箇所を指摘され、急ぎ修正した。

 

さわさりながら、先日北陸の同業者さんにお邪魔した際、経営幹部の方がこの本を持ってこられ

 

 

「読みましたよ」と仰ってくださり、素直に嬉しかった。

 

 

もう今月でアラ還の仲間入り。少しでも世間にプラスの影響を与えたいものだ。

来年は早々から同業者や同業者の団体から多くの会社見学のオファーを頂いている。印刷業界は特に厳しいので経営のヒントを得たいと思うのは当然だろう。市場がシュリンクし続けており、人件費は上がり、斜陽産業なので若い人の応募もなく、印刷機等の生産設備、紙などの原材料、副資材が高騰して高止まったままだ。四重苦、五重苦といった状態だ。

 

 そんな厳しい業界のお仲間へは、拙い私の話よりこの本がお勧めだ。

 

 

そして、もちろん、丸信で次の経営層を目指す方には必ず読んで欲しい一冊だ。かつてマーケティングの授業で教わったリーダー、チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーの「フォロワー」だ。

雑駁にフォロワーだけはダメだ、せめてニッチャーを目指しなさいなんて教わったような記憶もある。しかし著者の主張は

 

「世の中の中小企業はほぼフォロワーであり、その大多数の平凡な中小企業向けにどのようにして生き残りを図れば良いかの戦略についての示唆が必要だ。それこそが長期停滞している日本を元気にする」

 

である。さらに凡人が「選択と集中」に安易に取り組むべきでないと警笛を鳴らしている。選択と集中の代名詞となったGMではジャック・ウェルチがCEOに就任する前に、多角化の弊害が出ており、コングロマリットディスカウントの状態であったからこそ、業界で1位になれるものに絞るという選択と集中が効いたのだと。そもそも中小企業は特定の業界や特定の顧客に依存しており、リスクの高い状態である。この状態から選択と集中を行うのは博打に近い。

それよりもフォロワーらしく知恵を絞ってリスクヘッジを行いましょうというのがこの本の主張だ。

これを様々な事例と共に紹介されているので、とても分かりやすいし、きっとイメージでき、アイデアも湧くと思う。

 字の稚拙さが公の下にさらされ、コンプラ担当からまた削除を命じられるかもしれないが、全体像は下記だ。(私の読書メモ、たまに読み返している)

 

 

そして大切な著者の指摘は単一のフレームワークは危険であるので、自社の状況に応じて、これらの戦略の組み合わせを考え、試行錯誤せよというものだ。社員さんなら私がこの本に影響受け、いくつか実践していることを確認できるだろう。

 

 私が工場見学を同業者にOKするのは、工場を観ても我々の戦略の全体像は把握できないと思うからだ。もちろん工場にも多少の工夫はある、しかしそれはどの企業も行っていること。

 

自社の置かれた状況から、如何にしてリスクヘッジや次の成長を考えるかは自分にしかできない。

 

朝のオフィスにて