アフターデジタル | 株式会社 丸信 社長のブログ

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包装資材販売、シール・ラベルの印刷、紙器印刷加工業を営む株式会社丸信の社長のブログです。

令和4年のスタート。

今年も宜しくお願いします。

 

短めの正月休み。今日から仕事始め。

大晦日からずっとお酒飲んでるが、

例年、頭を慣らす為に2日からは箱根駅伝観ながら、読書もやる。

去年はドラッカーの「非営利組織の経営」

今年は「アフターデジタル」

初版は約3年前だから、変化の早いこの分野にしてはちょっと古い本。

 

印象としては中国の先行企業の事例に学ぶ本。

今読んでも斬新だ。

 

この本のポイント/要約は「まえがき」にある。

 

オフラインのない時代に生き残るには、

オフライン(現在のビジネス)の延長線上でオンライン(デジタルやネットビジネス)を活用するという発想ではなく、あくまでオンラインをベース(起点)にして、オフライン(お客様とのリアルな接点)は信頼を得たり、感動を与える場と捉える。

顧客接点データを多く持ち、それを使ってエクスペリエンス(顧客体験)を磨き続けるという改善ループを高速で回せるかが、

今後の企業間の競争のポイントになる。

 

これを豊富な中国の先行事例を基に解説しながらも、じゃあ遅れてしまった日本企業は今後どうすべきかという提言で結んでいる。

 

驚いたのは、本当に中国は10年くらい先を行っているということ。

EUや日本は当然として、アメリカさえもちょっと後塵を拝している印象だ。

 

アリババや滴滴出行(DiDi)などの刺激的な先進事例に驚くばかりだったが、

この中で即、日本企業にも参考になる応用可能な事例を紹介したい。

 

平安保険(ピンアン)のことは聞いたことはあった。

中国でもの凄く伸びている保険会社という印象であったが、実態はこの本で知った。

元来、保険のビジネス(特に生保)は顧客との接点が少ない。

加入前後に接点が集中し、その後は入院か死亡でもない限りぐっと減る。

 

そこで平安が考えたのが「平安グットドクター」というアプリ。

ローンチから3年でユーザーが2億を超えたという。

いくつかの機能がある。

 

①オンライン問診

アプリ上で医師に相談できる。相談すると2分くらいで回答がくる。

②病院の予約

例えば①の結果、病院に行った方が良いとなった場合はアプリ上から予約ができる。

③歩数がポイントになる機能

日々歩けば歩くだけポイントを獲得できる。そのポイントによって健康食品や医薬品等がアプリ内で購入できる。

 

中国の医療事情はかつて劣悪で、医師のレベルやモラルにバラツキがあり人気の医師がいる病院に予約が殺到していた。整理券もらって7日後に診察などがザラで、ダフ屋も横行していた。

 

このアプリでは医師の卒業大学や論文などの経歴やこれまでの患者からの評価も確認できるようになっている。

これによって、患者も安心して医者や病院を選べるようになり、特定の病院や医師への集中も緩和された。医師にとっても(優秀で真面目な医師には)貴重な集患の手段となった。

 

医療という社会インフラがアップデートされたのだ。

 

平安としては

これらの機能で日々顧客との接点を増やした段階で、最適なタイミングで平安保険の営業部門やインサイドセールス部門がリアルに接点を持って保険の販売につなげているというのが躍進のきっかけとなった。

アプリ未登録の方には無理に営業せず、このアプリの登録や使い方だけを丁寧に教えたりしている。

 

アプリ/リアルを通して、顧客との良質な顧客体験を築き上げているのだ。

簡単に言うと、接触回数が多く、かつ、常に良い印象を与え続ける。だから、いざ保険に入ろうとする時には自ずと選択されるのだ。

 

本全体としては大企業向けかなという内容でもあるが、中小企業にも参考になる部分は大いにあった。

 

まとめると

 

まずはあらゆる顧客接点の行動データを捕捉し、活用し、体験を改善していくことでビジネスを成長させていく。まずはこのPDCAをしっかりと回しながら改善することで競争力を得て、その後、デジタルを活用した新たな接点を増やしていく。その上で日本人はリアル接触の場で得意な細かな心配りで差をつけろ。

 

ということになるだろうか。

 

これを社内に実装するとなると、我が社の現状とは大きなギャップがあるが、国内の企業も少しづつ変わっていくのではと思う。