大廃業時代 | 株式会社 丸信 社長のブログ

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株式会社丸信 代表取締役 平木洋二のブログ
包装資材販売、シール・ラベルの印刷、紙器印刷加工業を営む株式会社丸信の社長のブログです。

最近M&Aの話が増えた。

「買いませんか」も、「売りませんか」も。

 

 相変わらず、自宅には豪華な「会社を売りませんかDM」が届く。

少し前には、実際に弊社を買いたい企業があるから会ってくれと。

 M&Aの仲介会社の中には具体的な買い手がいないのに、先に売ってくれそうな会社を探し、見つけたらそれを確実に買ってくれそうな会社に持ち込む会社も多い。

 なので「御社と資本業務提携を希望されている企業があります」と言われても、「どこの企業さん?」と尋ねたら、答えられない。

 今回は買い手が名を名乗ると。

それなら、興味本位でお話くらいならとなった。

一応プライスも聞いてみたいし(^-^;

きっと同業者に違いない。あそこだろうか?まさかあそこ?

なんて想像していた。

 

 答えはファンド。

 

なーんだ、つまらん。

ファンドが人を送り込み、販路なども紹介し、徹底サポートし、上場させてキャピタルゲインを得たいのだと。どんな同業者からのオファーだろうかと楽しみにしてたのに(^-^;

でも本当はファンドは隠れ蓑かも。

そんな手間を掛けずに同業大手に即転売ってこともあり得る。

縮む内需産業において一定の売上が連結にONされるって、それなりにインパクトあるだろう。

それが本当の目的だったりしてなんて勘ぐったりもした。

 

会社を売ることはない。


買うことはあっても。

しかし今M&Aはちょっと加熱気味。完全な売り手市場。


買い手の数 >> 売り手の数


だから仕方ない。

売り手は強気に高額を提示してくる。

そんな時は


「シナジーはありそうでない」

「そんな企業価値がある訳がない」


そう自分に言い聞かせて、冷静に、前のめりにならずにと戒めている。

MAせずとも自力でコツコツ頑張れば良いのだ。

 

さて、

 

今週の日経ビジネスの特集は

「中小企業 本当に要らない?」

であった。




「何を(`A´)!」と憤りながら記事を読んだ。

 

しかし、読めば納得の内容。

政府の支援が手厚く、本来退場すべき企業が残っているとの主張。

某お笑い芸人のように節税(彼は脱税)の為だけに作られた会社も多い。

確かに生産性の面でもイノベーションの面でも日本全体の足を引っ張っているとの主張には一理ある。給与も上げられない中小企業が全体の7割の雇用を支えているのが問題なのだと。日本のGDPの6割を担う個人消費が増えない原因と。

 そうでなくても2025年には中小企業の経営者の6割を超える245万人が70歳超となる。

 

しかも、その半分が後継者が未定だ。

つまり黙っていても100万社くらいが廃業する可能性があると。

 

中小企業不要論などそもそも不要で、黙っていても大廃業時代が来るのだ。


そんな後継者不在の企業を大企業のサラリーマンが脱サラしてM&Aせよと主張する本も本屋に並んでる。

 

 廃業が増えれば、我が社にとってもお客様や仕入先が減り、他人事ではない。

 今各地の建設現場で起こっている「ハイテンションボルト」不足による納期遅延はそういった中小企業の廃業に起因している。

 

 経済の面でも雇用の面でも日本の中小企業の貢献度は侮れないと私は思う。


 我々のお客様や仕入先にも社会に高い価値を提供されている中小企業が沢山ある。だからこそ我々も仕入先にも営業先にも不自由しないのだ。

 ベトナムの同業の経営者が嘆いていたこと、それは中小企業の裾野の無さだ。ベトナムでは中小、中堅の食品メーカーは稀で、大手、外資が中心となっており、取引先が限られる。お隣の韓国でも財閥中心で中小企業の裾野がないと聞く。日本は元気な中小企業がまだまだ多い良い国なのだ。

 雇用の受け皿が大企業、公務員、ベンチャー企業だけとなって、この国の経済を支えていけるはずがない。

 

松下幸之助 CD 経営百話(PHP)の最初の方にこういう一節がある。

 

松下電器が従業員100名くらいの中小企業だったころ、ある商品で従業員が1万人の大会社と激しい競争をした。幸之助さんは

「うちが必ず勝つ」

と宣言。社員さんから訳を聞かれると

「うちがこういうものを作りたいと思えば、わしさえ決断すれば今日からでも作れる。大企業は社長が作ると言っても実現は半年後や。」

と答えたという。

 

 私など同規模~10倍くらいの競合に汲々としているのに、100倍の相手に対して勝利宣言するあたり、さすが経営の神様だ。

 それでも確かに、弊社でも私がやりたいと思えば何でもすぐにやれる。すぐには回収できそうにない投資もやると決めれば実際にやってきた。。病児保育なども年間一定の赤字を覚悟してでもやっている。

 

 大手競合がやれそうになかったり、やりそうにない

「お客様のお役に立てること」

を中小企業なら自由に即やれるのだ。

 

差別化し放題だ。

 

「そんな人材社内にいないでしょ」と言われるかもしれない。

だが、今の世の中、スカウトすることもできれば、顧問として雇うこともできるし、コンサルティング契約することもできる。

そんなマッチングサービスは今の世の中いくらでもある。

金融はジャブジャブだから、よほど無理な設備投資でなければ、金融機関もお金を貸してくれる。しかも驚くような低金利で。


 お客様のお役に立てる事を愚直にやり続けることで廃業される会社が1社でも減るようにと思う。


しかし、経済が長い下り坂、人手不足、労働者よりの政策が続くこの国では経営する側より雇われる方がリスクは少ない。


昨日も外注先の廃業の知らせがあった。

大廃業時代は既に起こった未来かもしれない。