悲しみの聖母@ドヴォさん版 | Pacific231のブログ -under construction-

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O, Mensch! Gib Acht! Was spricht die tiefe Mitternacht?


迷いに迷った挙句、ええいと買ってしまった中古盤2枚組。
何か月も前から目をつけていたわけだけど、なかなか踏み切れなかった。でもやっぱり買ってしまったw。

  ドヴォルザーク : スターバト・マーテル 作品58(B.71)
   ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、同合唱団ほか


   Antonín Dvořák : Stabat Mater, Op.58(B.71)
   Česká filharmonie / Wolfgang Sawallisch  [Supraphon 60C37-7378/79]


録音は1982年としか表記されておらず月日は不明。収録場所はプラハ、ルドルフィヌム。一般には「芸術家の家」のほうが通りはいいかも。PCM/DIGITALと書かれているのが懐かしい。

「スターバト・マーテル」を手がけた作曲家は、古くはジョスカン・デ・プレからヴィヴァルディ、ハイドン、ロッシーニ、近代にいたってはシマノフスキからペンデレツキまで、ぬわんと600人以上もいるらしい(驚)。その中で有名という点でいえば、やはりペルゴレージと、このドヴォルザークのものが双璧だろう。ていうか他はあんまり知らないし。

さてドヴォルザークのスターバト・マーテル、激しさはさほどなく、静かな悲しみと祈りの感情が印象的。磔刑に処せられたイエスを前にして悲嘆に暮れる聖母マリアを描いた詩だけに、音楽はどうやったって明るくなりようもないが、そこに三人の子供を相次いで亡くした作曲者自身の悲しみを重ね合わせて聴くのも間違いではないんだろう、きっと。
怒られるのを承知で言えば、陽気なドヴォさんの悲嘆に沈む音楽もなかなかいいものだ。天性のメロディメーカーだけにとにかく美しい。全曲90分、退屈することはない。

Youtubeから、本盤と同じ演奏をぺたんこ。

 

  

  Dvořák: Stabat Mater, B.71 - Česká filharmonie / Wolfgang Sawallisch

ところでこの音盤、いい演奏なのかどうかまだ分からない。ただ何となく、サヴァリッシュ持ち前の知的演奏スタイルがいい方向に働いているのではないかという気はする。
こういう曲に誰かさんみたいな激情型の演奏は似合わない。大袈裟に「悲しみの押し付け」をやられちゃかなわないもん。やっぱり静かに淡々と、っていうのがいい。

 

現時点での結論。まあ買って損はなかったと思う。

・・・・・・・た・だ・し、ジャケットは良くねーぞw