翔さんBirthdayなので、エンゲのラスト(4月)から約2ヵ月ほど前です。
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↓このおはなしの始まりは……
。。。。。
A-side
「うーん……」
オレは店内で、店に並ぶ商品を見つめながらさっきからずっと唸り声をあげていた。
なにがいいのかさっっっぱりわかんねー……。
だってよー、アイツのこと、よく知らねーし。
高校の数学教師で?
頭がすげーキレて?
メガネかけてて?
ほとんどいつも無表情で?
でも、たまに見せる笑顔がたまんねーって女子生徒にかなり人気で?
タバコばっか吸ってて?
でも、そのタバコ吸ってるところがけっこうカッコよくて?
けっこう……優しい目をしてて……
たまにメガネの奥からそんな目で見つめられると……ドキドキしたり、して……
って、そんなことぜってーアイツには言ってやんねーけどっっ!!
でも……趣味とか、好きなモノとか……全然わかんねー。
オレ、アイツのこと、ほとんど知らねー……。
事の発端は、シンイチくんの一言からだった。
「そう言えば、櫻井先生のプレゼントってもう決めたの?」
「……へ?プレゼント?」
いつもの家庭教師の日。
ひととおり勉強して、休憩時間と称してシンイチくんとコーヒーを飲んでいた。
あの一件以降、シンイチくんからなにも連絡はなかったんだけど、弟のシゲユキくんによると少しずつ明るさを取り戻してたみたいで。
でも、やっぱりあんなことをしでかしてしまって、そのことに関してはすごく落ち込んでて……
オレはもう別になんとも思ってなかったのに。
櫻井も、シンイチくんがちゃんと立ち直ってくれたのならあの件はすっぱりと水に流すって言ってたし。
つーか櫻井は櫻井で、シンイチくんをそこまで追い詰めたつって少し考え込んでいたけど。
オレは、ホントになんとも思ってなくて。
櫻井同様、シンイチくんが立ち直ってくれて、考えを改めてくれていたならもうそれでよかったのに。
シンイチくんは頑なにオレたちに合わせる顔がないと言っていたらしい。
だから、オレはシゲユキくんを通してシンイチくんに頼み込んだ。
『シンイチくん、お願い。
またオレの家庭教師やってくんない?』
『でも……』
『オレ、また成績下がってきたんだよねー……』
『それは……櫻井先生に見てもらえば……』
『ええっ!?ヤッ、ヤダよ!なんでオレが櫻井なんかに……』
『え?だって、キミたち……』
『だって、キミたち……』のあとがすげー気になったけど、そこはスルーして再びお願いした。
『オレの成績上げてくれるのはシンイチくんしかいないんだって!』
『でも僕……雅紀くんに申し訳なさ過ぎてもう会えないよ……』
『だったら!悪いと思ってんならオレの家庭教師続けてよ!』
『でも……』
『あー……このままだとオレ、二年生に進級できなくなるかも……』
『ええっ!?またそんなに成績下がったの!?』
『また』って……まぁ、事実だけど。
若干落ち込みながら頼み倒す。
『う、うん…また、落ちてきてるから、オレ、ヤべーの。だから、お願い。オレのこと、助けると思って、ね?』
『ん……まぁ、それなら……』
『マジッ!?ありがと、シンイチくん!!
じゃあまたよろしくねー!』
そうして、またシンイチくんはオレの家庭教師を続けてくれることになったんだけど……
その家庭教師中の休憩の時、シンイチくんの一言でオレは固まってしまった。
「シンイチくん、プレゼントって…なに?」
「なに、って……もうすぐ櫻井先生の誕生日でしょ?」
「……へ?そーなの?」
「うん、確か1月25日なはずだよ?
って、えっ?雅紀くん、知らなかったの?」
「うん……」
そんなの、知らねー。
だって、別にオレ、アイツのなんでもねーし。
付き合ってるとか、んなわけじゃねーし。
「えっ?雅紀くんと櫻井先生って……あの、その……」
「なんでもねーよ」
シンイチくんが戸惑いながら言葉を濁すのをオレはすっぱりと言い切った。
「……え?」
「オレと……櫻井は……なんの関係でもねーよ」
それは、シンイチくんに言ったのか……オレ自身に言い聞かせたのかよくわからなかったけど……。
つづく……
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さぁ、今日から怒涛の6時出勤の連勤が始まる…
でも全然嵐見てないから気合い入んない…(ノω`)