自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション

インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ

 

 

 

先日発表された令和 6 年 3 月の新設住宅着工戸数 

 

赤枠で囲んだ部分は持家(注文住宅)の着工数なのですが、

 

なんと前月比28ヶ月連続の減少です。

 

建売住宅も17ヶ月連続の減少で、住宅市場の悪化に歯止めがかかりません。

 

 

 

大手では飯田グループやタマホームがかなり苦戦しています。

 

 

もちろん大手だけではなく、中小工務店も苦しい状況が続いています。

 

 

先日、同業者の方たちに話を伺ったのですが、

 

「明らかに問い合わせや相談件数が減っている」

 

「完成見学会への参加者数が減った」

 

残念ながら明るい話はほとんどありませんでした。

 

予算面で折り合わず、本来の利益を削って値引きに応じている工務店もありました。

 

 

「でも住宅会社なんて最初から値引き分を上乗せして見積もりしてるんだよね?」

 

と、思われる方もいるでしょう。

 

確かに大手ハウスメーカーは今でもそれが常套手段です。

 

 

 

 


しかし真っ当な工務店はそんなことしません。

 

 

なので見積もり後の値引きは、単純に利益を削ってるだけなのです…

 

 

 

このような状況を改善するために政府も補助金政策を行っています。

 

が、その効果も期待できません。

 

 

上は新築で最大100万円が補助される【子育てエコホーム支援】、下がこのブログでも何度か紹介した【先進的窓リノベ補助金】の申請数推移のグラフ。

 

どちらとも昨年も行われた補助金事業ですが、昨年に比べ申請の勢いが半分以下です。

 

そりゃそうですよね。

 

新築住宅価格がここ数年で数百万円も上がっているのに、補助金は変わらず100万です。

 

これでは補助金効果はなくて当然ですね。

 

 

そしてここにきて住宅ローン金利が上がり始めています。

 

泣きっ面に蜂とはまさにこのこと。

 

 

こんな状況が続けば住宅市場はいずれ崩壊しますので、政府も新たな手を打ってくるでしょう。

 

住宅ローン金利ばかりは操作できないので、補助金の拡充か減税になるかと思います。

 

今の補助金事業が終わる来年以降、住宅購入を考えてる方はそこまで待つのも手かもしれません。