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自宅は築50年越えの空き家をフルリノベーション

インテリアと家づくりが学べる、一級建築士のブログ

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3月19日、2016年から続いた日銀のマイナス金利政策がついに解除される見通しです。

 

 

そうなると不安になるのが住宅ローン金利(変動)ですが、今回日銀が政策金利をマイナスからゼロに戻した程度では変動金利に影響しない、というのが専門家の見立てです。

 

重要なのは今後も継続的に利上げが行われるのかどうかという点。

 

次回も日銀が利上げに踏み切るようであれば、いよいよ変動金利で借りている方に影響が出てくるでしょう。

 

とはいえ日銀の緩和的な政策運営は今後も続くことが予想されています。

 

急激なインフレに見舞われない限りは、変動金利も低空飛行が続く可能性が高いのではないでしょうか。

 

 

 

また、現在住宅購入者に向けた様々な補助金施策・減税措置がとられています。

 

これらをフル活用してお得に家づくりを進めたいものです。

 

 

その中でも注目すべきが「住宅ローン減税」ですね。

 

補助金に比べどうしてもインパクトが伝わりにくいのですが、最大455万円(13年間で)が所得税から控除されるのだから金額だけでいえば補助金の比ではありません。

 

 

新築の場合は分かりやすく、住宅性能によって借入限度額(控除額)が変わってきます。

 

 

注意したいのは断熱等級4未満の「その他の住宅」

 

今までは控除対象だったのですが、今後は1円も控除されないので気を付けてください。

 

 

最近の新築住宅に関しては断熱等級4をほぼ満たしていると思われます。

 

が、温暖な地域ですと等級4未満の可能性もゼロではないので事前に住宅会社に確認しましょう。

 

 

同じく買取再販住宅(中古住宅)も、等級4未満では控除対象外となってしまいます。

 

 

買取再販住宅とは不動産業者(宅建業者)が中古住宅を仕入れ、一定のリノベーション工事などを行ってからお客さんに再度販売する住宅を指します。

 

この場合は新築住宅同等のローン控除を受けられるのですが、注意すべきは既存住宅(中古)購入とリノベーションを別々に行うケース。

 

 

例えば、不動産会社の仲介で先に中古住宅を契約し、リノベーション工事に関しては別の住宅会社が行うと買取再販住宅にはあたらないので、ローン減税は最高でも3,000万円/10年間となってしまいます。

 

ややこしいのですが、これはよくあるケースなので本当に注意が必要です。

 

 

例えば以下の2つのパターン

 

【買取再販住宅・ZEH水準省エネ住宅】 

■ 年収500万円 扶養家族1人 借入額3,500万円 借入期間35年 変動金利0.5% 

 

【既存住宅・ZEH水準省エネ住宅】 

■ 年収500万円 扶養家族1人 借入額3,500万円 借入期間35年 変動金利0.5%

 

 

前者の住宅ローン控除の合計金額は約253万円

 

後者の住宅ローン控除の合計金額は約202万円

 

同じ住宅であっても買取再販なのか、後からリノベなのかで減税額に50万円近くの差が出てくるのです。

 

 

分かり難くてややこしいですよね…私もほんとそう思います…もっとシンプルにならんもんかと…

 

 

 

住宅会社の担当者や不動産業者が必ずしも税制に詳しいわけではありません。

 

なのである程度はお施主さん自身で知識を身につけておく必要があるでしょう。

 

国交省の住宅ローン減税Q&Aが参考になると思います。

 

本当に住宅ローン減税の対象となるのか、契約書に明記してもらうのも良いかもしれませんね。

 

 

 

 

そしてわが県では最大300万円のリノベ補助金が間もなくスタートします。

 

 

国の先進的窓リノベなども併用すると総額500万近くの補助額となり、それに加え住宅ローン減税もありますからね。

 

今までにないくらいに中古住宅リノベがお得になります。

 

 

しかしこれに便乗してくるリノベ実績の乏しい業者も増えるでしょう。

 

よって業者の見極めが重要になってくるのです。