一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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有名建築業界紙に載っていた「達人がこっそり教える間取り術」
そもそも間取りって家族構成や生活スタイル、空調計画、構造等まで考慮しなければいけないので、このように一部を切り取って「〇」「✕」付けるのはあまり意味がないんですよね…
まあそんなことを言っても始まらないので見ていきましょう。笑
さっそくですが、私的には✕のほうの間取りが好きです。
というか我が家のトイレとリビングと玄関の位置関係、まさに✕間取りと同じ。笑
3年ほど暮らしていますが、全くと言っていいほど不便はないです…
〇のほうは、使い難い奥行きのある土間収納に圧迫感を生むホールの壁、複雑な動線、窓のないトイレと、何故これが〇なのか…私にはちょっと分からないです。
続いてこちら。
先ほどの間取りもそうですが、どうしてもげた箱を置きたいようです。
確かに玄関に限られたスペースしかない場合、げた箱は便利かもしれません。
しかし建築士が「げた箱は絶対に便利だ」といったような固定観念を持っていると、どうしても偏った提案になってしまうんです。
私もこの点は気を付けています。
ちなみに私ならこのように変えたいと思います。
階段側から洗面に入るのは同じです。
ホールの奥行きを確保し、新たに設けた収納はコート掛けなどにしましょうか。
土間収納ってある程度の広さがないと使えないんです、子育て世代はベビーカーとかもしまいたいですし。
とはいえ、これらも結局は家族構成などによって話は変わってくるのですけどね。
そして〇のほうの間取りは、キッチンの手元を隠すための腰壁を設けています。
もちろんこれはこれでいいのですが、フルフラットでオープンだから✕というのもまさに固定観念。
こちらのお家、まさに玄関に入ったら正面にフルフラットのオープンキッチンです。
キッチンを中心としたオープンな間取り、そのような空間や暮らしを好む方もいるのです。
何が〇で何が✕と決めつけるのではなく、個々の価値観を最大限尊重しそこに建築士がプロとしての考えや意見を述べることが大切だと思います。
このような間取りに関した投稿や書籍はたくさんありますが、それらを鵜呑みにするのはちょっと危険かもしれませんね。
あなたのことはあなたが一番よく知っているし、未来の暮らしのことなんて誰にも分からないので。
そうなると間取りは冒険せずに普通でいい、という結論になりました。
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