
一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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梅雨明けしたというのにジメジメした日が続いています。
先日も除湿について書いたばかりですが、今日はある実験についてです。
除湿機 VS エアコン
「除湿機」と「エアコンの除湿機能」どちらが優れているのか?という実験を行いました。
除湿機はタンクに溜まった水を見て「ああこれだけ除湿してるんだなあ」と分かりやすいのですが、一方エアコンは除湿量を目で確認できないのでいまいちピンとこない人も多いのでは?
ということで以下の機種を使って実験してみました。
この2つを同一室内(LDK等40畳程度の空間)で同時に稼働させて除湿量を計測。
天候:晴れ
気温:31℃
湿度:67%
室温:25℃
湿度(室内):59%
エアコンは除湿モード(弱冷房除湿?)
実験開始時の条件は上記の通り。
ではさっそくスタート。
開始早々エアコンのドレン菅からは水滴がポタポタと。
そして2時間後…
まずは除湿機のタンクから。
思ったより少ないような…いや、2時間じゃこんなものなのか。
というか除湿機の場合は除湿能力が明記されてるので、実験前からある程度予想は出来てましたけどね。
では続いてエアコン。
溢れんばかりに溜まってます。これはちょっと予想外…
驚きの実験結果…
では除湿量と消費電力を計測してみます。
【除湿機】
321ml
0.31kWh
【エアコン】
1,555ml
0.8kWh
除湿量はエアコンが圧勝という結果になりました。
ではもう少し分かりやすく1時間に換算し電気代も出してみましょう。
【除湿機】
161ml
0.155kWh = 1時間あたり4.2円
1円あたり38mlの除湿
【エアコン】
778ml
0.4kWh = 1時間あたり10.8円
1円あたり72mlの除湿
(27円/kWhで計算)
電気代1円あたりの除湿量は、ほぼ倍近い差になりました。
まさかここまでの結果になるとは思いませんでしたね、コストパフォーマンスもエアコンの圧勝です。
またエアコンは「除湿」よりも「冷房」のほうが除湿量が多いという話も聞きます。
そうなると「除湿」って何なのか…という話になりますが、それはまた実験してみようと思います。
とは言え除湿機も洗濯物乾燥に有効ですし、上手く使い分けたいところですね。
室内の湿度は変化なし
これだけの量を除湿したのに実験前後で室内の湿度はほぼ変わりませんでした。
これは室内で人が発する水蒸気や、24時間換気によって外部から絶えず湿気が流入するためです。
なので洗濯物を除湿機で乾燥させる場合は、狭い部屋で換気扇を止めて(給気口なら閉めて)外部や他の部屋から湿気が入ってこないようにすることで効率アップするでしょう。
(今回の実験、除湿量等は環境によって大きく変わりますのでご参考程度に)