一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。

また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。

 

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ここ数日、一気に暖かくなってきましたね。

 

こうなってくると活躍し出すのがウッドデッキです。

 

 

都市部の住宅地になると土地の広さが限られており、ウッドデッキよりもバルコニーのほうが一般的かと思います。

 

 

どちらにせよ、外と繋がる空間はとても気持ちのいいものです。

 

 

 

 

屋根は必須 

 

 

 

必ず屋根を設けましょう。

 

これによりウッドデッキの耐久性がUPします。また、バルコニーであってもFRP防水の劣化を遅らせることができます。

 

屋根があれば日差しの強い日や雨の日もウッドデッキは大活躍です。

 

 

 

 

ウッドデッキの用途を決めておく 

 

ウッドデッキに限ったことではありませんが、「なんとなくあったら便利かも?」で余計な部屋や設備を設けると後々後悔する可能性が高いです。

 

ウッドデッキやバルコニーは何のために設けるのか、洗濯物や布団を干すためだけなのか、イスを置いてティータイムを楽しめためなのか、家族とBBQをするためなのか。

 

 

それによって必要な広さや配置も変わってきます。

 

 

 

こちらのデッキは幅1820です、この向きでソファやベンチを置く場合はやはりこれくらい幅が欲しいところです。

 

 

 

 

こちらは幅1365です、イスを置いたりする分には問題ないでしょう。

 

小さなテーブルなども置けそうですね。

 

 

これから分かるように、アパートや建売住宅などでよく見かける幅(奥行)910のバルコニーは、用途がかなり限られてしまうのです。

 

 

 

また大人数でワイワイ楽しむためにはそれなりの広さが必要になります。

 

 

 

約8帖のウッドデッキ、イスやテーブルなどたくさん出しても余裕の広さです。

 

 

 

 

こちらは6帖ですが、IKEAの外用ソファを並べてもまだ余裕があります。

 

デッキでテーブルなどを出して食事をするには4.5帖以上は欲しいところですね。

 

 

 

 

ウッドデッキが使いにくい原因 

 

せっかく作ったウッドデッキやバルコニーも、使いにくかったら意味がありません。

 

しかし一言に「使いにくさ」と言っても様々な原因があります。

 

 

間取りや動線は皆さんしっかり考えるのですが、近隣からの視線は案外見落としがちな部分です。

 

 

 

こちらは交通量の多い大通りに面したお家でしたが、二階にバルコニーを設けました。

 

手すりやルーバーで道路からの視線をカット出来ますが、同時に明るさや開放感まで奪われる可能性もあります。

 

そのような時にはトップライト(天窓)が有効です。

 

 

 

 

これにより室内側にも明かりを届けてくれます。

 

 

 

 

ウッドデッキと近隣からの目隠しはセットで考える必要があります。

 

 

前面道路の人通りも少なく、お隣さんとも距離が離れている場合はそこまで閉鎖的にする必要もないでしょう。

 

フェンスの高さも1.6m程度あれば車や通行人の視線をある程度カットできます。

 

また、屋根を設けることで上部(隣家の二階など)からの目隠しにもなります。

 

 


 

このような環境ならもちろん目隠しなど不要ですけどね。

 

 

 

せっかくウッドデッキを作るのなら、フル活用できるように事前にしっかり計画を練りましょう。