一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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東日本大震災では地震による建物倒壊ではなく、津波で多くの方が亡くなられました。
家づくりにおいて耐震性を重要視する方は多いです。
もちろん耐震性は大切なのですが、それ以前に「津波などの自然災害の影響を受け難い場所に住む」ということも考慮しなければいけません。
また自然災害は地震だけではありません、例えば数年に一度は起きてる大規模な豪雨災害。
木造住宅は津波や洪水との相性がとても悪く、仮に住宅が流されずに済んでも床上浸水してしまったら莫大な修繕費用が発生します。
よって、洪水や浸水のリスクが低い土地を選ぶということが重要になってきます。
ではそのような土地はどのように探せばいいのか。
まずは各自治体がHPに公開しているハザードマップを活用してみましょう。
例えば我が家周辺の洪水ハザードマップはこのようになっています。
オレンジの地域は近隣の河川が氾濫した場合、0.5~3.0m浸水が想定されるとのこと。
残念ながら我が家はそこに位置してます。
しかし数軒先は浸水の可能性がほぼありません。
僅かな距離でもここまで変わるのですね。
続いて浸水ハザードマップ。
ちょっとややこしいのですが、こちらは大雨により河川が氾濫する前までの浸水を想定しております。
下水の処理能力なども加味されているようです。
我が家のある黄色の部分は、10cm~30cmの浸水の危険性があるとのこと。
新築であれば地盤面を上げたり基礎を高くしたりと色々な対策が出来るのですが、中古住宅となるとなかなか難しいですね…
またこのようなリスクがある地域に住む場合、避難場所なども事前に確認しておきましょう。
そして他にも土砂災害ハザードマップや盛土マップなどもあります。
昨年、熱海市で悲惨な土砂災害がありましたが、あの場所も土砂災害ハザードマップの警戒区域(いわゆるイエローゾーン)でした。
ちなみに購入しようとした土地が土砂災害警戒区域に該当する場合、不動産屋には重要事項説明義務があり、購入者にそれを伝えなければいけないのです。
この説明をサラッと流す業者もいますが、とても重要なことです。
とはいえハザードマップも完璧ではありません。
例えば、検討している土地があれば、近所の方に「この辺りは今まで水害が発生したことありますか?」「大雨の時この辺一帯はどうなりますか?」と、実情を聞いてみるのも良いかもしれませんね。
あ、もちろんわざわざピンポン押してまで聞くのは迷惑なので、たまたま会った時に話しかけてみましょう。