一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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「シューズクロークのある家で育つと、将来子供の年収が高くなる」
らしいですよ…
先日、「間取りと子育ての関係を武器に集客しませんか?」という営業の電話がありました。
このような集客関係の営業電話は日常茶飯事で、
「お客さんを紹介するマッチングサービスです!」
「お客さんを逃さない営業方法教えます!」
けっこう怪しいのも多いのですが、これらに多額の費用を支払う住宅会社が多いのもまた事実。
最初の話ですが、
間取りは子育てや子供の成長に少なかれ影響はしていると思います。
ただ、「シューズクロークで…年収が…」というのには疑問もあります。
シューズクローク(SC)のある家庭とSCのない家庭、その家の子供の将来の年収を調べたら、SCのある家庭の子供のほうが年収が高かった。
だからSCを設けることで子供の年収はUPする。
是非SCを設けましょう!
※しっかりとしたエビデンスがあるかもしれませんが、話を聞いてないのでわかりません…
たしかにSCの有無と年収には相関関係があるかもしれないですが、しかしこの場合因果関係まで示さないと意味がないんです。
そもそも整理整頓意識の高い親の子育てや教育方法が影響しているかもしれないです。
そうなればSCの有無は結果論でしかなく、別に下駄箱でも子供の将来の年収はアップするかもしれないですよね。
他にも様々な要因が影響してると思うので、一概にSCを設ければ年収がアップするというのは正しくないのかな…と。
相関関係を見つけると、すぐに因果関係(それっぽい)を探して結びつけてしまうのが人間の悪い癖です。
子供のことを考えた間取りや家づくりは大切です。
ただ、子供が子供である期間、その後の暮らしまで十分に考える必要があります。
子供の家であると同時に、そもそもあなたの家なのですから。
そして、キャッチ-なフレーズには注意しましょう。
「家族が幸せになる間取り!」
「子供の成績がぐんぐん上がる家!」
ついつい目が引かれてしまいますが、それらを単純に鵜呑みにするのではなく納得できる根拠までしっかり聞いてみてくださいね。
そういうお客さんは住宅会社から煙たがられると思いますが…(笑)
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