猫の物語 六 宮中の茶々丸<前編>*:..。o○☆ | たぬきのしっぽ ☆彡

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★チンチラたぬきと
メインクーンきつねの生活日記♡

皆さんお元気でお過ごしですか、
大mamaです。
今週は法事があって大変だったわ。
でもね、やっと調停やら
不動産の売買やらが
片付いて
ほっとしたの。
でも今頃になって、
まったく不動産売買に
タッチしなかった弁護士が
電話をよこして
不動産売買の分も
お金をよこせって。
話がおかしいわよね。
本当に財産分与って
最後まで大変ね。
弟を亡くしても
なかなか純粋に
祈りの日々を過ごせない。
因果なものね。


今週はタローが
平安時代に生きた時の話よ。

平安時代には
遣唐使の派遣もやめて
国風文化が栄えたと
教科書には書かれているけど
本当のところは
どうだったのかしら。

藤原氏って渡来人の家系って
話もあるわね。
それが宮中に娘を入れて
権力を握ろうとしていた時代でしょ。
ある意味
日本の危機だったのかも
しれないわね。
 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆ 
庭をぼんやり眺めていたら
雨がぽつぽつ降ってきました。

ああ
こんな日は
宮中のサロンが懐かしい、と
つい口に出してしまいました。

びゅーんと
たっぷり墨をふくんだ筆が
飛んで来きました。
それをさっとよけ、
すまして座布団の上に座る
慣れてしまったら
簡単なことなのでございます。

私は茶々丸と呼ばれている
茶色い耳の三毛猫です。

宮中を追い出されて以来
私の今の飼い主のもも式部様は
かわいそうなことに
「宮中」という言葉を聞くと
頭がおかしくなってしまわれるようです。

普段は
髪の毛を振り乱して
物書きに没頭しておいでなのですが。
お書きになっている小説は
有名になりつつあるらしいのですが、
もも式部様が
喜ばれている様子は
まったくございません。

もも式部様は今でも
中宮の新子様が
ご心配なのではないかと思います。

中宮というのは
帝の妻たちのことを言います。
新子様は今をときめく豪族
郷原道長の娘で
九条帝の中宮になられたのは
14歳のときでした。

当時宮中のサロンでは
女官たちが
歌詠みや日記などで
文才を競っておりました。

一番有名な女官が
水少納言という女官で
私のもとの飼い主でした。

でも
水少納言様は
私が言うのもなんですが
ナカミはただのミーハーで
ちょっと面白いだけの
お姉ちゃんだったのですが
当時は彼女の作品が
まるで流行の最先端であるかのように
はやしたてられていて
ご本人はとっても可哀相なところが
あったように思います。

水少納言は
中宮の玉子様の女官でした。
玉子様は道長様の
とっても仲が悪いお兄様の
道明様の娘で
道長様が新子様を
九条帝の中宮にされたのも
道明様が
将来
天皇の外戚として
力をふるうとしたら
面白くない我慢できない
というライバル心から
始まったものらしかったです。

そんなわけで
道長様は
私の飼い主であった
水少納言を上回る
「文才」のある若い娘を
必死で探し回ったいたところ
『3歳にして14歳の兄の
漢詩の試験のカンニングを
手伝った』という
もも式部様の評判を聞きつけ
道長様自ら
もも式部様のお父上に
直談判をし
中宮新子様の女官にした、と
いうわけです。

宮中サロンでの生活は
あっと言う間に過ぎましたが
思い出は風化することはございません。 


 


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
できたぞ、できた、と
私は叫びました。
しかも
なかなか良いできだと
思いました。

「きみがため
春の野に出でて
鼻をつまむ
わが衣手に
ハエとまりけり」と

私、茶々丸は
いつも水少納言様のために
歌や随筆の創作を
しておりました。

水少納言様は
猫語がわかるので
私の言ったことを
紙に筆で書きとめ
宮中サロンで
自分の作品として
発表なさっていたのです。

これでつぎの歌会も
水少納言様の優勝さ、
水少納言様は
今度はご褒美に
何をくださるだろう、と
ひとり笑いをしていると
目の前を
一匹の白い猫が
ピュッと走り去りました。

あれ?
宮中に白い猫なんて
いたっけ?
私は思わず中庭に出ました。

九条帝の屋敷には
広い庭園があって
大きな池の中で
ふとった鯉がたくさん泳いでいました。

白い猫の姿は
茂みの陰にも見当たりませんでした。

すると
水音がして
鯉が水の上をはねました。
ふと見ると
さっきの白い猫が
池の鯉を
捕まえようとしているようです。

どこの猫か知らないけど
ここの魚は取っちゃいけないんだよ
もし魚を取っているところを
見つかったら
あなたの飼い主が
ひどい目にあうよ、と
私は白い猫に言いいました。

ごめんなさい
全然知らなくて
私飼い主と一緒に
今日ここに来たばかりなの、と
白猫は言い
私をじっと見ました。

その目に
心を射抜かれて
私は
返す言葉を失いました。

白い猫は
しらゆき丸とだけ名乗って
去っていきました。

飼い主の名前くらい
聞いておけばよかったと
後で思いました。


 


あれ?
宮中に白い猫なんて
いたっけ?
私は思わず中庭に出ました。

九条帝の屋敷には
広い庭園があって
大きな池の中で
ふとった鯉がたくさん泳いでいました。

白い猫の姿は
茂みの陰にも見当たりませんでした。

すると
水音がして
鯉が水の上をはねました。
ふと見ると
さっきの白い猫が
池の鯉を
捕まえようとしているようです。

どこの猫か知らないけど
ここの魚は取っちゃいけないんだよ
もし魚を取っているところを
見つかったら
あなたの飼い主が
ひどい目にあうよ、と
私は白い猫に言いいました。

ごめんなさい
全然知らなくて
私飼い主と一緒に
今日ここに来たばかりなの、と
白猫は言い
私をじっと見ました。

その目に
心を射抜かれて
私は
返す言葉を失いました。

白い猫は
しらゆき丸とだけ名乗って
去っていきました。

飼い主の名前くらい
聞いておけばよかったと
後で思いました。


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

できたぞ、できた、と
私は叫びました。
しかも
なかなか良いできだと
思いました。

「きみがため
春の野に出でて
鼻をつまむ
わが衣手に
ハエとまりけり」と

私、茶々丸は
いつも水少納言様のために
歌や随筆の創作を
しておりました。

水少納言様は
猫語がわかるので
私の言ったことを
紙に筆で書きとめ
宮中サロンで
自分の作品として
発表なさっていたのです。

これでつぎの歌会も
水少納言様の優勝さ、
水少納言様は
今度はご褒美に
何をくださるだろう、と
ひとり笑いをしていると
目の前を
一匹の白い猫が
ピュッと走り去りました。

あれ?
宮中に白い猫なんて
いたっけ?
私は思わず中庭に出ました。

九条帝の屋敷には
広い庭園があって
大きな池の中で
ふとった鯉がたくさん泳いでいました。

白い猫の姿は
茂みの陰にも見当たりませんでした。

すると
水音がして
鯉が水の上をはねました。
ふと見ると
さっきの白い猫が
池の鯉を
捕まえようとしているようです。

どこの猫か知らないけど
ここの魚は取っちゃいけないんだよ
もし魚を取っているところを
見つかったら
あなたの飼い主が
ひどい目にあうよ、と
私は白い猫に言いいました。

ごめんなさい
全然知らなくて
私飼い主と一緒に
今日ここに来たばかりなの、と
白猫は言い
私をじっと見ました。

その目に
心を射抜かれて
私は
返す言葉を失いました。

白い猫は
しらゆき丸とだけ名乗って
去っていきました。

飼い主の名前くらい
聞いておけばよかったと
後で思いました。


《明日に続く》



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