そういえば、このところお墓参りに行っていなかった。
私はこうした思いつきや予感を信じています。
叔母が呼んでいるのかも、と思ったらいてもたってもいられなかった。
そのまま高速の分岐を南に向かいました。
コンビニでお線香を買い、お寺の近くのいつものお花屋さんでお花を買いました。
ご主人が、
「あいにくのお天気で、お参りご苦労様です。」
と、いつもは外してくれるセロハンを、
「雨になるのでつけておきますね。」と。
花枝を短く切ってくれました。
駐車場でお茶を入れていた保温ボトルの中身を捨てて、お水を入れました。
桶と柄杓を置いてくれたらいいのに、といつも思います。
大きな有名なお寺です。
駐車場の端にある、合葬墓地にもそうした配慮をしてほしい。
叔母は大学病院での献体を決め、そして系列であるこのお寺の合葬墓地に入ることを決めて亡くなりました。
結婚していたし、実家のお墓もあるのになぜ?という思いは今でもあります。
でも、今では、それが叔母の決心だったし、こうしてお参りに来ることができるから、と思っています。
お線香に火をつけた直後に、雨が降り始めました。
まだ話したいことがあったので、傘を車に取りに戻ってお参りを続けました。
ご無沙汰だったことを詫び、呼んでくれたことを感謝しました。
私にも姪が二人でき、私が彼女たちを愛しているように、きっと叔母も私を大切に思ってくれたのだろうと思います。
叔母にも子どもがいなかった。
美しい、自慢の叔母でした。
お墓に来たよ、と一緒に来なかったことを詫びながら母に電話をして、一緒に祈ってと告げました。
次はまた一緒に来るね、と叔母に謝り、強くなった雨の中、帰路につきました。