御所に胸を震わせる | りうりー的房間

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個人的、記録的、日記的、な。

大阪滞在中に京都へ友人に会いに足を延ばしました。

度々訪れている京都。
行ったことのない場所へ、と思い御所へ。


この塀の中に入ることができる機会が来るとは!
昨年から事前予約不要でいつでも見学できるようになったことを知ったのは訪問の前々日。

入口で荷物チェックを受け、入場証を首から下げます。
アプリをダウンロードして、見学ポイントの解説を聞きながら歩きました。



限定期間のみ予約の見学だといつそのチャンスがくることか、と死ぬまでに見られればと思っていたので、感動です。


こちらは紫晨殿。
大学で中古文学を学び卒論は枕草子という身としては、涙が出るほどに胸が昂りました。
中は見学できませんが、高御座も見えます。
左近の桜も確認。
右近の橘は冬季は小屋で避寒していました。
「私の家より大きいですわ。」
と私の質問に答えてくれた案内係の方が笑わせてくださいました。


枕草子にも記載のある荒海の障子。
手長足長の実物に感動。
現在のものは江戸時代に描かれたものですが。


蹴鞠の庭。
清涼殿の見取り図はほぼ頭に入っています。
昼のおましも、滝口も、ここからこう行くとここに出るよね、と確認できて楽しい。

興奮と幸福の時間でした。
折しも太陽は雲に隠れ、舞っている程度だった雪が本格的に降り始め、雪に包まれる御所の風景を脳裏に刻むこととなりました。
「冬はつとめて」の気分を味わうこととなりました。
さぞや寒かろう。
古の殿上人たちが四季に細やかであることは、あらざるを得ない理由があるから。

もっと見たい、もっとここにいたいと思いながら満足感に包まれながら、降りしきる雪にダウンコートのフードをかぶり直して門を出ました。