この二つの単語は、「積層する」という表現の訳語として、しばしば混同されて使用されます。一言で違いを表すと、
stack + bond = laminate
となります。
laminateは、ラミネートフィルムという言葉にもあるように、レイヤを一枚一枚重ねて (stack) 接着 (bond) するイメージです。一般的には、接着のための接着剤の存在が暗示されます。
一方、stackのみだと、接着の要素が含まれず、単に積み上げた状態となります。
したがって、同じ「積層された○○」という表現でも、対象となっているモノの製造方法によって、表現が違ってくることになります。
例えば、フレキシブル基板 (FPC) で使用される、銅箔と絶縁フィルムとが張り合わされた材料のことを Copper Clad Laminate (CCL) と呼びますが、まさにこのような場合には、
A copper film is laminated on an insulating film.
などと表現します。あえてstack を使うのであれば、
A copper film is stacked on and bonded to an insulating film.
でしょうか。
一方、半導体の文脈で、基板の上に導電層や絶縁層を堆積または成長させる場合には、接着というプロセスがないことから、stack を用いて表現することが一般的です。
Conductive and insulating layers are alternately stacked on the substrate.
明細書からはどちらが適切か不明な場合・・・AI に聞いてみるのも一案かと思います。
> Which term, ‘stack’ or ‘laminate,’ is more commonly used in the context of electrode structures in the car battery industry?
(下線部は適宜変える)
ChatGPT 4oに入れた場合の回答は以下の通りです。