『Les héritiers(奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ)』 | ぱあこ日記☆

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ぱあこのスイッチオフの時間

気になっていた映画を観てきました。

 

 

フランスは多民族社会。移民の子供が多く、クラスの構成も多民族・多宗教になっているそうです。

この映画の中でも、公立高校の荒れたクラスの様子が描かれています。

 

 

 

 

些細なことで軋轢の多い彼らですが、勇気ある先生の導きにより、第二次大戦下で強制収容された人々について発表するコンクールに挑むことになります。

 

 

 

 

最初はやる気のなかった生徒たち。でもある日、実際にアウシュビッツから生還した男性の話を聞く機会を得ました。その男性の話は想像を絶するものでしたが、その体験を語り継ぐことに使命感を感じているその男性の姿に皆それぞれ考えさせられることになります。

 

 

 

 

その日を境に課題に彼らの態度は一変し、コンクールに向かってみな協力しあうことになりました。

 

 

 

 

それにしても映画そのもののみならず、フランスでの授業の進め方にも考えさせられました。自分たちで考えさせ、自由に意見を述べさせます。先生はそれらの意見に耳を傾け、方向性のヒントを与える指揮者のよう。必死に板書していた私の高校時代とはまるで違うのです。

 

私もフランス語学校では先生のそのような指導方法に戸惑うことが多く、自分が如何に何も考えていないのかを情けなく思う毎日ですが、この年齢になってからでも遅くないと信じて頑張ります。

 

映画に登場したアウシュビッツからの生還者の男性は実在する方だそうです。その一言一言は本当に重く、そして力強く、とてもよく理解できました。この問題は簡単に語れることではありませんが、この生徒たちのように自分で考え、自分の意見を持つ機会を持つことは本当に大切なことだと思います。私自身、この映画を観ることで、考える機会を持つことが出来ました。

 

とても素晴らしい映画でした。観てよかった。

でも映画が終わった後の泣きはらした顔はまともに見られたものではありませんでしたが。