標高差2300mを登りきって！
【2018.12.02(日)】
この週末日曜は
アルプスを含め各地の山で晴天予報が出た。
当初の予定では
週末は2週後のマラソン大会に備え
トレーニング的な山行をしようと考えていた。
だが晴天とあらば
山頂からの大展望を楽しめるアルプスの山にも登りたい。
トレーニングにもなり
大パノラマも楽しめる山。
そんな欲張り案に適う山を探し
チョイスしたのが
甲斐駒ケ岳、黒戸尾根の日帰りピストン。
黒戸尾根の日帰り山行は
三年前の夏季に一度経験している。
その時は靴も荷も最軽量装備だったので
8時間40分で往復できた。
だが初冬のこの時期は
雪に備えた装備が必要なため荷は重くなる。
しかも日没は16時半と早い。
夏季とは違って
日帰りピストンするにはかなり条件が悪い。
更には、
三週前に足首のボルト抜き手術をしたので
山に登るのは一ヶ月ぶり。
山登りの体力はかなり落ちている。
だがこの一週間はマラソン大会に備え
トータル44kmのラントレをこなしてきた。
ラントレの効果が山登りの体力に
どの程度効果があるのか分からないが
それを計るにもいい機会だと考えた。
因みに、大会に向けたラントレは順調で
だいぶタイムが上がってきた。
前日土曜は
キロ5分切りで5kmを走ることができた。
ラントレの成果が現れ
大会が益々楽しみになった。
井の頭公園トラックラン。
他のランナーに引っ張られてキロ5分切り
土曜の夜に麓の道の駅で車中泊し
日曜の朝5時15分、
ヘッデンを点けて黒戸尾根登山口をスタート。
七丈小屋まで五時間で上がれなければ
タイムアウト、足きり失格。
日帰り能力不足と判断し
小屋で折り返して下山とする。
五時間頑張って登って
苦しいだけのトレーニング登山で終わるのは
かなり辛い。
黒戸尾根は標高差2300m、往復CTは15時間。
ロングコースだけに、
力量以上に飛ばして歩く訳にもいかない。
あくまで自分のペースで登って
それで五時間以内での小屋到達を目指す。
初冬のキリリと冷えた静かな尾根を
淡々と登り進む。
いつも遅れるチビさんも
この日はしっかり付いてくる。
チビさんも日々ラントレをこなしているので
その効果だろうか。
チビさんのその様子から
ラントレは山登りにも効果があると分かり
一安心。
何しろ私はひと月も山に登っていないので
この一週間のラントレ以外に
黒戸尾根を日帰りする体力として
期待できるものがない。
9時35分に七丈小屋に到着。
ここまで4時間20分。
足きりにならずに済んだ。
疲れはしたが
体力的にはまだまだ行ける。
行動食を取って水を補給し山頂を目指した。
小屋から先は積雪があるのでアイゼンを装着。
これにより歩行速度は遅くなる。
日没前に下山するには
12時には山頂から下山を開始しなければならない。
午前中のうちに山頂に着けるだろうか。
小屋を過ぎると
数組の下山パーティとすれ違った。
前日に小屋又はテント泊した方々だ。
現時点で山頂目指して登っているのは
日帰り組のみ。
因みにこの日の日帰り組は
我々以外に単独の方二人のみ。
その二人は我々の少し先を歩いている。
厳しい岩場を抜けると
ついに甲斐駒の山頂が見えた。
標高差2300mを登り切った達成感を
ひしと味わいながら
ビクトリーロードを進む。
最後のひと登り。 山登りで最も気持ちいいところ
11時50分、山頂到達。
期待通りの大パノラマが広がっていた。
チビさんは8回目、私は6回目の甲斐駒山頂
山頂からの展望 は素晴らしかったが
正直なところ展望より
初冬の黒戸尾根を登り切った感動の方が
はるかに大きかった。
山頂には着いたが、まだ半分。
ここは2300mの下山のスタート地点。
先はまだまだ長い。
日没まではあと4時間半、
そう考えると時間はない。
20分ほど山頂を楽しみ、
体が冷えてきたところで下山を開始した。
七丈小屋までの雪道と
黒戸山を越えた梯子場までは慎重に歩いた。
最後の梯子を下り終え
長い笹の葉ロードが始まると、飛ばした。
小走りでグイグイ下る。
それができるのもラントレの効果か。
そして予定通り日没の16時半に
駒ヶ岳神社に到着。
11時間15分の黒戸尾根ピストン山行を終えた。
日の出前から歩き始めて日没まで、
今日は一日ずっと黒戸尾根を歩いていた。
やはり黒戸尾根は手強い。
だが、久しぶりの山登りであるにも関わらず
ハードな黒戸尾根を日帰りできたことは
大きな収穫。
ラントレの効果は絶大！
それを身をもって知ることができた。
ラントレで足腰を鍛え
あとはボルダリングジムに通って上半身を鍛えれば
ランも、山も、岩登りもレベルアップ！
できるかな？
ボーッと生きてるとチコちゃんに叱られるので
頑張って鍛えて筋肉つけて楽しもう。
筋肉は裏切らない！
らしいから。