一昨年の秋に、同じような張替えを行いました。

そして昨年、富士山レーダードーム館の張替えを行いました。

今回は一昨年の様に富士吉田市立小学校の図書館の椅子を地元の生地を使っての張替えです。

このレザー張りの椅子39脚と他に、以前に張り替えたものと同じ6角形の物が2台です。

今回はたくさんあるので、3人の男性陣で手分けして取り掛かります。

簡単な作業の様で、一番大変なのはタッカー針を抜いてカバーをはがす作業が

大変です。こんな椅子でも単純に数えても1脚で200針位、打ち込んであります。

今回の椅子の背当てパーツは、背面が、このようなパイピングになっています。

一見、どのように張って?かぶせているのか? わかりません。

これは塩ビレザーの素材の特性を利用してメイン部分をタッカーで張った後

パイピング風に製作した背面を熱溶着してありました。

今回は織物なので接着はできません。

そこで、木板に薄いウレタンを貼っただけの背板に合わせた型紙を製作し、

つぶれない木板に、かぶすことの出来る開口部にファスナーを縫い付けたカバーで

対応することにしました。

木枠固定のサイドピンの所までファスナーを回り込むようにして端末を隠します。

そして組付ける際に木枠に対してスライダーが邪魔なのでスライダーは抜いてしまいます。

スライダーを抜いたファスナーの端末が踊って、はみ出ない用に4mm針タッカーで

固定します。

こういうウレタンの沈みのない小さい物は裁断、縫製の、ごまかしは出来ないし

今回の生地はコシも無く、ハサミカットだと毛羽も発生して、縫製ポイントも

正確に裁断できないし、39個に品質のバラつきがあると大変なので裁断は、すべて

レーザーカットで行いました。

上部の固定ビス穴は、最小で済むようハンダコテで、後工程で空けます。

座面に関しては見えない所とは言え、板に対して浮いているのは私の趣味で無いので

浮きの少ない張りに変更しました。

一枚布を巻いて張るのって結構、癖が出ます(苦笑)

根気のいる作業です。

ここまでくれば、楽しい組み立て作業です。

約束の先週末引き渡しまでに余裕をもって仕上げることができました

6角形のスツール・・・正直な話「変な色の組み合わせだなぁ~」って思っていました(苦笑)

引き取りの時に話を伺いました

「樹海に横たわっているコケの生えた切り株」をイメージしてあるそうです。

富士吉田市役所の方(?)がトラックで引き取りに来てくれました。

そして、窓口の同行してくれた特定非営利活動法人かえる舎の方から写真が

届きました。

ずいぶん雰囲気が変わったと思います。

実は、実物を見て「この椅子、欲しい~ 」って人、数人いました(笑)

今回の生地は、自身も同校の卒業生でもある渡邊織物さんで織ったものだそうです。

渡邊さんとは別件でもお付き合いがあり、山梨県織物整理株式会社の事もうかがいました。

整理と言えば、「必要な物と不要な物を分別して処分する事」と認識していましたが

織りあがった生地を、洗ったり、シワを取ったり、撥水加工したり、巻き直したり・・・

「整える」工程を、整理業として織物産業で欠かせない事だと教えていただきました。

これからも協力して何か作ることができたら楽しいなぁ~と思っています

4年前に投稿した時から、もう4年以上たち、特殊なものは横振りミシンしか

増えてないようだけど、特殊な依頼がくるたびに、思い出したように

引っ張り出し調整しています。

今日、久しぶりに、2台あるポスト型2本針総合送りミシンをいじりました

毎日働いているミシンで、イレギュラー不良の発生率が上がってきているようなので

大事故になる前に分解して清掃、調整してみました。

こういう事ってものすごく大切で、好きなんだけど、なかなか出来ないのが残念

大きめな車体で、とても250CCには見えないホンダレベルと言うバイク

まだ新しいバイクでコツコツと愛情を注いでいるのが良くわかります。

今回の依頼は、このバイクの特徴のシートが低く、ハンドルが近いところが

体格的に、どうも窮屈で思い通りのポジショニングがとれない・・・と言うことで

アンコ盛り&座面長を伸ばす加工です。

まず、このモールドウレタンに30㎜厚のチップウレタンを重ねてアンコ盛りしてから、

腰部分を切り落とします。

そして、粗切りの状態で、来ていただいて座って見てもらいました。

また、タンク部分のクリアランスを確認しました。

この状態で、再度、来て、確認してもらいました。

この状態だと前ズリするので、前方に20㎜ウレタンをさらに盛って、形状を

整え、さらに腰部分を30㎜程削ることにしました。

パンフレームとウレタンの肉厚とのシビアな擦り合わせになります。

私が張り替えるバイクで今までで一番新しい物かもしれません。薄いナイロンの

シャワーキャップのようなものでウレタンを保護してからのカバーリングになります。

ついでに、シーシーバーに付いているバックレストもフラットに削って張り替えて欲しい

との事で、お任せで削りました。

バイクのシートでは珍しく多い、バックレストも含め、11パーツの型紙を作成して

裁断縫製しカバーリングです。

今回は形状は変わっても構成は同じで、タックロール&ステッチのままです。

元のシートより30mm+20mmの50㎜もアンコ盛りしたのは初めてです。

いくら乗り心地がよくても、シート単品がキレイでも、車体に乗せてシルエットが

崩れていたら残念なので心配です。

連絡して早速来ていただき装着しました。

どうでしょう? 心配してたタンクとのラインも自然な感じになったと思います

タックロールとシングルステッチはシルバーグレーの太い5番の糸にしました。

これは、サドルバッグのステッチ糸に合わせてみました

バックレストもシャープな感じになったと思います。

座ってみていただきました。いぶん自然な感じになったと思います。

今回は、何度も確認に足を運んでいただき、希望を擦り合わせが出来てスムーズな

作業ができました。

ありがとうございました