その続きです。
パチンコ業界が衰退してしまった原因として、
"パチンコ店(業界)が利益のみを追求して、ユーザの意向をないがしろにしたからだ"
といった指摘をされている記事を見かける事があります。

そういった部分も確かにあります。
ただ、パチンコ業界に11年間いた立場から言わせてもらうと、
規制が厳しくなりすぎて、他店との差別化をする余地がなくなってしまい、身動きできなくなったのが大きな要因で、どちらかと言えば、パチンコ業界は他の業界と比べて、数年先を進んでいました。
下記は、関東地方を中心として展開している"ピーアーク"の映像(34:20~)ですが、店の作り、景品の種類、サービス内容など、約30年前で、このレベルです。
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今、こういった店舗を作ろうと思っても、おそらく無理です。
何故なら、パチンコ店に景品を卸す業者は、2次卸が多かったのですが、景品に関する規制や景気悪化などの影響もあって、ほとんどの業者が倒産してしまい、魅力的な景品を仕入れる事が難しいからです。
(もちろん、等価交換 or 高価交換がスタンダードになったことも大きく影響しています)
また、お客様に接客(サービス)をしようとしても、
・目押しをしてはいけない
・特殊景品を交換する交換所を教えてはいけない
・ハンドル固定は注意しなければいけない
・朝、並んでくれたお客様に温かい飲み物を配るなど、特別なサービスをしてはいけない
・ポイントサービス等をしてはいけない
・機器の故障、釘折れ等で補償してはいけない
など、接客(サービス)に結びつけるのが難しいです。
他にも、開店前にお客様を並ばせてはいけないといった指導を受ける場合もあり、
「じゃあ、どうすればいいんだ!」
と憤りたくもなります。
そして、そもそもこれらができない要因は、パチンコがギャンブルではなく遊技扱いになっているからです。
続く。
[ 補足 ]
開店前に、お客様を並ばせてはいけない主な理由は、
・射幸心を煽っている(行列が出来ていると並びたくなってしまうから・・・)
・近隣からの苦情(話し声がうるさいとか、ゴミを出すとか・・・)
です。
ちなみに、行列が自店の敷地内であっても指導を受ける場合もあります。