森谷充雄(もりやみつお) マラソン日記 -11ページ目

森谷充雄(もりやみつお) マラソン日記

もともと運動に縁のなかった私が突然マラソンに目覚めて様々な大会に出ることになりました。その記録をブログにします。

SAINT-GERVAIS 21キロ地点から、LES-CONTAMINES 31キロ地点

この区間は細かなアップダウンをしながら徐々に高度を上げて行きます。日が暮れてしまったので、視界は殆どありません。森の中を気持ちよく走れるトレイルが中心でした。トレイルを登っていると突然テントが出現。ここが次のチェックポイントのLES-CONTAMINES。さすがに4時間半程度も走っていると疲れた人が多いようで、椅子に座って休憩している人も多数いました。しかし、私は一旦座ってしまうと気持ちが途切れてしまうので、ほぼ休憩せずに再出発しました。

 

LES-CONTAMINESから、ボンノム峠 44キロ地点、標高2433m

今回の難所の一つ、ボンノム峠に向けて本格的に登って行きます。だんだん走れないくらいの斜度になって行きました。ふと前を見ると、ヘッドライトが列をなして登っていくのが見えました。

39キロ地点のチェックポイントでは、これから標高を上げるということで、やや重装備にしました。今回ウールの腹巻を準備しました。お腹はランニング中にとても冷えやすい部分で、しかも胃腸をこわす原因にもなるので、お腹を温める作戦をとりました。

標高2000メートルを超えたあたりから、徐々に風が強くなって気温も下がってきました。峠は山と山の間にあるので、そこに風が集まって突風になります。また、雨も徐々に降ってきました。幸いに眼鏡ではなかったので、視界に大きな影響はなかったですが、眼鏡だったらきつかっただろうな、と思いました。この辺りになるとやや大きめな岩が出現していて、なかなか走れないトレイルになりました。また、山頂に近づくときりが出てきて、前の選手がすぐに見えなくなるほど深い霧になっていきました。前の選手が見えないとコースが分からなくなってしまうので、必死に付いていくようにしました。
山頂に近づくときりは晴れてきたのですが、おそらく氷点下の寒さと、台風並みの突風が凄まじかったです。立ち止まるとすぐに体が冷えてしまうので、一気に峠を突破するのが一番です。

 

ボンノム峠から、LES CHAPIEUX 50キロ地点まで

ボンノム峠を越すと、雨と風が一気に弱まりました。それとともに体感温度が急上昇、少し暑いくらいになりました。走りやすい下り坂が延々と続きました。坂を下りきる頃に「思ったよりも脚を消耗している」という事に気がつきました。レース開始後8時間以上走っていたら疲れは出ると思うのですが、今後30時間以上走らなくてはならないにしては、疲労が出るのが早すぎます。完走できるのか、不安になってきました。
坂を下った先にあるチェックポイントのLES CHAPIEUXは街ではなくてただの山あいの場所でした。ここから次の難所のセーニュ峠に向かいます。

 

LES CHAPIEUXから、セーニュ峠 59キロ地点、標高2516m

LES CHAPIEUXを過ぎると、すぐに登りになります。車が通れるくらいのくらいの幅広の道を延々と登っていきます。標高差約900メートル、ビルに換算して約260階相当!標高2000メートルを超えると、再度風が強くなって気温が下がってきました。標高2300メートルあたりから、息切れが激しくなって、脚に力が入らなくなりました。心拍数は上がっていないのですが、とても息苦しいのです。少し休むとすぐに治ります。高山病でした。

息切れが始まった頃から、だんだん雨が雪に変わっていきました。道理で寒いわけだ。こんな時に立ち止まると一気に体温が下がってしまいます。一方で、立ち止まらないと力が入りません。腹巻が効いているのか、気温が低くても辛くは無かったので一歩一歩進みます。ただ、手先は冷たかった・・軽量化を狙って薄い手袋にしたのが良くなかったです。ボンノム峠と同様に、山頂付近は風が台風みたいになっていました。セーニュ峠とほぼ同じ標高のボンノム峠は雨だったけど、セーニュ峠は雪になっていたのは、明け方で一番寒い時間帯で気温が下がってきたのだと思います。難所と言うのにふさわしい、厳しい場所でしたが何とか突破することができました。

 

セーニュ峠から、LAC COMBAL 65キロ地点まで

セーニュ峠を登りきったあたりで段々夜が明けてきました。それとともに、左手にモンブランの山々が見えてきました。また、前方にはコンバル湖に続く緩やかで広い斜面が続きます。本当はセーニュ峠を越した後にもう一山登る予定だったのですが、山頂のコンディションが悪いと言うことで登らないことになりました。これは妥当な判断だと思います。それくらいセーニュ峠が厳しかった・・


コンバル湖に続く緩やかな下り坂がですが、脚を消耗していた私には結構辛かったです。なかなか周囲のスピードについていけなくて、でも無理して良いことは全くないのでマイペースで進んでいきました。まだ100キロ以上あるのに本当に大丈夫かな?
走りやすい、でも走れない下り坂がを下ったところがコンバル湖のチェックポイント。周囲が全てかなり高い山に囲まれていて、迫力満点の場所でした。

(まだ日が昇り切ってないので写真が暗めです)

 

その9へ

シャモニーからLES HOUCHES 8キロ地点

いよいよレース開始です。プオーというラッパの合図とともにトップ選手が駆け出します。比較的前の方にならんでいたと私も間髪入れずに出走します。市街地の中の道路は両側ともに観客が沢山いて、声援を送ってくれます。市街地を出ても道路が大半で、時々アップダウンの少なめの気持ちよく走れるトレイルが出てきます。当初1キロ6分よりは早く走らないようにする予定でしたが、そうすると周囲のペースよりとっても遅くなって危ないので、キロ5分半程度のペースで走行。それでもどんどん抜かされて行きました。今回は170キロも走る大会なので、初めからそんなに飛ばしたら体力が持たないはず。事前情報から、初めのうちはみんな飛ばす傾向にあると聞いていたので、マイペースを保つように注意して走りました。

途中でLES HOUCHESという街の中心部を通過します。この街の方も大勢応援してくれていて、大賑わいでした。一応給水所はあるのですが、足を止める人はごく一部でした。

 

LES HOUCHESからSAINT-GERVAIS 21キロ地点

ここから本格的な登りに入ります。標高差700メートルの山を登って行きます。スキー場の中の、車が通れるくらいの幅広いトレイルが続きます。まだまだ選手の密度が高いのですが、トレイルが広いので特に渋滞せずに進めました。

他の参加者の話を聞くと渋滞していたということなので、前の方に並べたメリットが出たのだと思います。体力も十分にあって気持ちよく登れたのですが、それでも700メートルの登りは大きく感じました。登りでは特に難所という場所はありませんでした。この山を登りきったあたりで日没。下りはトレイルがシングルトラック(人が一人通れるくらいの道)でした。やや急勾配でした。山を下りながら、遠くに街の光が見えてきました。その光に向かって坂を降りていくと次のチェックポイントのSAINT-GERVISです。この街もお祭り騒ぎになっていました。ここでは道路の両サイドにドリンクが準備してあり、さらにドリンクがコップに入っていて混雑しないように工夫されています。ここから先はトレイルが多くなって時間がかかるので、きちんと補給しました。給水は炭酸入りの水と、炭酸なしの水があるので注意しないといけません。また、コカコーラは全世界共通かと思いきや、変な味が付いていました。給食は日本人にはなかなか口に合わないと思うのですが、チーズやハムではなかなかカロリーが入らないのと、クラッカー的なものもあるのですが、それを食べると口の中の水が全部吸い取られる感じでうまく食べられません。今回のレースはエネルギー摂取の大半をエナジージェルにすると決めていたので、補給のポイントでの食事は最低限にするようにしていました。

 

その8へ

8月31日

 

栃木県小山市からまる1日以上かけて、レースが開催されるシャモニーの町に無事たどり着くことができました。

ジュネーブ空港からシャモニーまでは乗り合いバスに乗りました。

 

 

ゴール地点付近の宿だったので、コースをたどって歩いてたら、周りの声援が物凄くてビックリしました。他の種目の選手がゴールする時間だったので、ついでに声援を受けてしまったようです。

 

この教会がスタート、ゴール地点の目印になります

 

9月1日

今日は初めにUTMBのチェックインを行いました。朝一番に行ったにもかかわらず、物凄い人数が来ていました。

 

幸いそんなに並ばずにチェックインが出来ました。先ずはパスポートを見せて、一枚の紙をもらいます。

そこには、必須携行品の中でチェックを受ける品が4つ書かれていたので、それをトレイの上に並べてチェックを受けました。チェックを受けたらリュックにタグをつけられて、腕にリストバンドをつけられます。ドロップバッグをもらってチェックイン完了。最後にUTMBの写真を背景に写真を撮ってもらいました。

今日は一日中雨が降っていて、モンブランの山頂は雲に覆われていました。予定していたパラグライダーは残念ながら中止。その代わりにエディーユミディ展望台にケーブルカーで登りました。初めは雨だったのが、展望台に着く頃には大雪に!思わず雪合戦してしまいました。


午後に時間があいたので、シャモニーを流れる川でラフティングを行いました。雨の影響で増水していて、エキサイティングな体験が出来ました。途中でボートからわざと川に落ちてボートに引き上げられたり、川岸からいったんボートから降りて少し上流から川に流されて泳いで川岸に戻る、ということをしました。


夕食はシャモニーの日本食屋さんのさつきで食事をしました。生姜焼き定食を美味しくいただきました。日本人が多いのかと思いきや、ほとんどが外国の方でした。お箸の使い方に苦戦しているようでした。

 


いよいよ明日の夕方レースが始まります。先ほどホテルに戻ってから荷物の準備を行いました。以前は雷雨が予想されていましたが、なんとか小雨で落ち着きそうです。気温は低そうなので低体温には注意したいと思います。

 

午後4時くらいからゲート付近で並びました。これからスタートまで待ちます。

 

 

その7へ

 

UTMBのコース説明③
実は、UTMBにはラスボスがいる、と言う話を聞きました。135キロ地点くらいの山だそうです(以前と若干コースが変わっているので通らないかもしれないのですが)。そのラスボスとは「ウシ」です。レース参加者は口を揃えて「ウシが憎い」と言っているそうです。

 

レース中にあるエイドポイント(給水・給食・休憩ができるところ)ではカウベルをカランカラン鳴らしています。疲れたランナーにとって、この音を聞くと「少し休める」と安心材料になります。
当然ウシもカウベルをつけているので、カランカランと音を鳴らしています。「もうすぐエイドポイントだ!」とおもって音の成る方に行くと「残念でした!ウシでした!」とからかわれてしまいます。しかも、このウシはどちらかどいうと闘牛気質のようで、あちこちを駆け回っているようなのです。カウベルに誘われて近づいて、タックルされないように注意しないといけません。
さらに、この地点は夜に通過する予定なのですが、いわゆる「闇夜に黒牛」状態でステルス性能を有していると思われます。
疲労困憊していて、判断力が落ちていると思われるので注意が必要ですね。

一昨日は荷物の準備を行いました。レース前の食事も含めて、結構多くの荷物になりました。

現地では9月1日(金曜日)午後6時、日本時間ではちょうど一週間後の9月2日午前一時スタートです。

 

その6へ

UTMBのコースの説明② 

 


いよいよ後半戦、とはいっても、まだ170キロのうち78キロしか走っていません。クールマイユールを出た後に急坂を登ります。この辺りは左手にモンブランの山々が良く見えて素晴らしいところです。日中とても暑くなるようで、暑さ対策が必要になることがあります。塩分をしっかりとって、頭から水をかぶって対応したいと思います。
90キロ地点には有名なRefuge Bonatti(ボナッティ小屋)があります。

ここから見える山(グランジョラス)の眺めがとても良いようです。ボナッティ小屋の食事が美味しいようですが、ゆっくり食べている暇は残念ながらありません。
95キロ地点のエイド、Arnouvaz(アルニューバ)を出ると、今大会一番の難所のGrand Col Ferret(グランコルフェレ)です。とても景色の良いところのようですが、年によっては吹雪になったこともあるのだとか。

グランコルフェレは天気が良ければ景色が良いようです。


グランコルフェレを通過すると、そこから先の20キロ以上、ひたすら下り坂です。下りはある程度気持ちよく走れる半面、足の筋肉を消費します。ここでなるべく疲労をためないように走るのが重要です。
123キロのShampex-Lac(シャンペ湖)は大きなエイド。

人によってはここが気持ち的な中間地点だという人もいます。予定ではこの辺りで日没が来ます。このポイントでリタイアをする人が多いようです。体力も限界に近づいてくるポイントです。ここまで120キロ以上走ってきた、というよりも残りが50キロ以上ある、という事実が重くのしかかってくるポイントでもあります。気持ちが沈まないよう、あまりエイドに長居しないで出発したいところです。
ここから先は標高差500メートルの山を3つ越せばゴールです。夜なのであまり景色も見えません。1つ目の山を越してTrient(トリエン)、2つ目の山を越してVallorcine(バロシーヌ)のエイドでぺしゃんこになった森谷が見れると思います(苦笑)。明るくなるころにゴール出来ればいいですが、最低でも夕方の制限時間内にはゴールしたいものです。ゴールのシャモニーでも大勢の人が迎えてくれるようです。他の日本人がやっているように、国旗をを掲げてゴールしたいと思います。

後2週間で大会です。最後の荷物チェック、調整しっかりやりたいと思います!

 

 

その5へ