30代男性
【主訴】
首と肩の痛み
＆
腕の痺れ
【問診】
5年ほど前、
整形外科では『胸郭出口症候群』と診断される。
悪化→寛解→悪化….を繰り返している。
今は首の痛みが強く、
【視診・触診】
頚部〜
頚部伸展、回旋時に痛みが増強。側頚部（
【治療】
自律神経の調整を目的に
・後頭下筋群
・頭半棘筋
・僧帽筋
の治療を行った。
痺れ症状には
・肩甲挙筋
・棘下筋
の治療を行いました。
1回目
今まで感じたことのない鍼の響きで、
3回目
10→5
痛みは半減。痺れが残る。
5回目
5→3
痛みはほぼ消失。痺れも頻度が激減。
10回目
3→0
痺れが消失。
その後数回治療を行い、現在も症状は出ていないとのこと。
メンテナンスは継続している。
【いわゆるムチ打ち、首の外傷後に起こりえる自律神経症状】
交通事故によるムチ打ち、そして今回の様な外傷では、現在の痛みが消失したからといって安心してはなりません。
時間差で自律神経症状や痺れが出てくるケースも少なくありません。
首の深部にトリガーポイントが残っているケースの場合、疲労・強いストレス・オーバーユース・冷え・虚血などにより症状の再現が起こることもあります。これに注意が必要です。
首の外傷後に最も気を付けるべきは『バレ・リュー症候群』という疾患名があるのですが、これは『首の外傷後による自律神経障害』のことです。バレ・リュー症候群と診断されるケースは少ないのですが、いわゆる『症候群』と呼ばれる一連の自律神経症状を呈する疾患のことをいいます。
【症状一覧】
- 1 頭が痛い・頭が重い
- 2 首が痛い・首が凝る
- 3 肩が張る・肩が凝る
- 4 最近風邪を引きやすくなった
- 5 めまいやフラつきが出る事が多い
- 6 振り向いた時や歩いている時にフワフワ、フラフラする事がある
- 7 吐き気がある事が多い
- 8 寝つきが悪い・途中で起きてしまう・眠りが浅い
- 9 血圧が安定しない
- 10 温度差が苦手
- 11 急に汗をかいてしまう事がある・多汗症
- 12 動悸がする事がある
- 13 目がぼやけたり見えにくい事が増えた
- 14 目が開けていられない・目が疲れる
- 15 夜の車のライトなどが眩しい・目の奥が痛い・視力検査などでライトが光るものは視力が落ちている
- 16 ドライアイが長く続いている
- 17 唾液の分泌異常がある
- 18 最近微熱が続く事が多い
- 19 お腹の膨満感・胃腸の調子が悪い
- 20 全身倦怠感が朝から続く
- 21 身体がだるい・疲れやすい
- 22 やる気が出ない事が多くなった
- 23 天候に自覚症状が左右される事が多い
- 24 気分の落ち込みが出る事がある
- 25 最近集中力が続かない
- 26 ふと、急に不安感が出る事がある
- 27 イライラする事が多くなった
- 28 仕事に対する根気が無くなってきた
- 29 手足の冷え・痺れ・のぼせるなどの症状がある
- 30 胸の痛み・圧迫感などが出る事がある
これらは首の環境悪化による自律神経症状の一覧です。
バレ・リュー症候群でもこの様な症状が起こります。
かなり強い自律神経症状が起こるケースもあります。
