30代男性
【主訴】
ギックリ腰
【問診】
今朝くしゃみをしたとき腰にピキッ!!…と激痛が走る。
腰痛は慢性的にある。
椅子から立ち上がる時、靴下を履こうとするとき激痛が走る。
早くなんとか
【視診・触診】
体幹と股関節屈曲に可動域制限が診られる。
腰部多裂筋触診時、
【治療】
疼痛緩和目的に、認知覚の診られた
①腰部多裂筋
と
長時間のデスクワークで循環不全を起こしていると思われる
②
③大腿筋膜張筋
の
治療を行いました。
【治療経過】
1回目:10→6。
治療後の夜、
2回目:6→4。
徐々に楽になってきているがまだ痛い。
3回目:4→2。
日常生活動作は問題なく行える。
5回目:2→0。
痛み違和感は全て消失。
現在は全身的にメンテナンスで治療を行っている。
【ギックリ腰は急性腰痛と呼ばれます…が、、、本質は潜在TPの活性化に在り】
ピキッ!グキッ!!…と『急に痛くなる』ギックリ腰。
ぎっくり腰は『急性腰痛』と呼ばれます。
しかし本質は『脳が急激な痛みを感じている腰痛症候群』です。
トリガーポイントには潜在型トリガーポイントといいまして、その名の通り潜んでいるトリガーポイントがあります。
潜在性トリガーポイントは無自覚な人もいれば、慢性的な腰痛症として自覚している人もいます。
その潜在性トリガーポイントが
①冷え
②圧迫
③使い過ぎ
④虚血
⑤ストレス
などの要因によって活性化します。
活性化すると脳に『腰が痛いよ!』という信号を送ります。急性腰痛の自覚症状のメカニズムです。
痛み止めはこの信号をブロックするだけなので、トリガーポイントそのものは消失しません。
消失しないのでギックリ腰を何度も繰り返している人は外科的にポイントを処置していない人が多いのです。
『ぎっくり腰は潜在性トリガーポイントの活性化が原因』なので、そのトリガーポイントを鍼でビシッと外科的に処理しておかないと、繰り返します。
繰り返す頻度が高くなってくると、頑固な症状になります。
人生で2回以上繰り返している人は、鍼で治療をお勧めします。
指圧やマッサージなどは、指で患部を圧迫することが中心です。
ただ、我々にとっては指は『面』です。
指は範囲が大きいんです。
鍼は『点』です。
筋肉は細かい筋線維の集まりです。
筋線維に形成された硬結は、面での施術も感覚としてはアリです。
ただ、治療としてはやはり『点』。
トリガーポイントは点の治療です。