40代女性
【主訴】
頭痛・不眠(中途覚醒)・肩凝り
【問診】
5年以上前からの症状。
慢性的に寝不足が続いている。
途中で目が覚める。
子供はもう大きいが(小6)
ここ数日調子が悪く、2時間ほどの睡眠しか取れていない。
今回初めての鍼治療。当院患者様からの紹介でご来院されました。
【視診・触診】
皮膚緊張も強く痛覚過敏状態。
軽い触診で痛みが強く診られ、
【治療】
頚部TPにより頚部浮腫。交感神経緊張状態である。
①後頭下筋群
②頭半棘筋
③僧帽筋を中心に治療を行いました。
1回目
治療後の重だるさが少し残る。頭はスッキリ。
2回目
生活に支障が出るレベルでの頭痛であったため、
3回目
5→0。
頭痛は消失。睡眠時間も4〜
5回目
ストレスがかかるときに少し眠りが浅くなる感じは残る。
10回目
しっかりと深い睡眠が取れるようになる。
現在も定期的に治療を継続している。
【首凝りと眠り~枕のせいにしちゃダメ~】
枕ビジネスが未だに過熱しています。
高い枕を買う必要はないし、オーダーで作る必要もありません。
枕は『それなり』が一番です。
頚部浮腫による不定愁訴は限りなくあります。
現代社会では『これは首凝りによる症状である』と気が付くまでに多くの時間を費やしていることが多いです。
その時間の中で「何が悪いのか…」と考えた結果が『枕』になるのでしょう。
悪いのは枕ではなく、『首』です。首の環境が変わらないとよい枕も見つかりません。
だから枕は『それなり』が一番です。
さて、
首凝りと眠り…についてですが、そもそも『眠ること』というのは自律神経の副交感神経がグググッと上がり、リラックス環境になると寝る(脳を休ませる)ことが出来る身体の状況になります。
頚部浮腫による交感神経緊張が当たり前の状態の現代人の首は、直ぐに寝られるよ…という人でも実は眠りが浅い実際を招いています。
頚部環境の悪化により『ストレスの感受性』も高くなります。普段感じないストレスも感受性が高まる為、自覚ありなしに関わず身体には辛く響いてしまいます。
今回治療した頚部のポイントは、自律神経はもちろん『脳血流』にも関係した部位です。脳血流の上昇による脳疲労回復効果も不眠症には有効です。
(ネパールで頑張ってこいよ)