40代女性
【主訴】
『腰椎すべり症』
お尻から足までの痺れと痛み
【問診】
1ヶ月前から急にお尻からふくらはぎまで激しく痛む。痺れもある。
ヨガに毎日の様に通っていたが、現在は痛くて通えない。(倒立をしたりする様なハードなホットヨガ)
少しや
ある時から開脚した時にピリッとした感覚があり次の日には痛みを
徐々に痛みだけではなく前屈ができなくなり靴下も履きにくくなっ
自分でストレッチ等やっていれば治るかと思い数日間やっていたが
整形外科に行くと『腰椎すべり症』と診断を受ける。
しかし、紹介されてMRIを撮ると、その医者からは画像診断では神
牽引を何回かしてもらったが全く効かず。痛み止め薬や筋肉を柔らかくするビタミン剤を処方されたが効かない。
整体にもいったが、すぐに戻ってしまう。
1ヶ月近くこの状態で精神的にも疲れてきた。
鍼治療は受けたことが無いが、原因は奥にあることは感じている為、決断して来院しました。
【視診・触診】
MRIの画像を見る限り、腰椎の滑り具合と神経の圧迫度は低いと判断。
横になるのが1番楽という事で、問診時も横たわりながら行う事にした。
前屈時、あぐらの姿勢にて痛みが誘発、回旋時痛はない。
仰向けで膝関節を屈曲をしながら股関節屈曲は立っている時より痛みが
大殿筋・中臀筋・ハムストリングス群に筋緊張(+++)
【治療】
症状が診られるラインから、
殿部を中心に治療を開始。途中から下肢へと鍼を分散させながら治療した。
4回目から梨状筋トリガーポイントを治療する。
梨状筋を治療した後、一時的に疼痛が増す。その数日後、スっと痛みが急に引き、走れるくらいに回復した。
治療筋…右中殿筋、小殿筋、大殿筋、ハムストリングス群、
使用した鍼…寸6–3、2寸–3
2回目…10→5。
痛みが半減し家事ができる様になった。
3回目…かなり良い。
まだ座ると痛むが靴下も履ける。
5回目…
走れるくらい。
6回目…順調に良くなっている。
ヨガに復帰。いい感じ。
8回目…ほぼ改善。
その後間隔をあけ様子を様子を見ながら数回治療をし、根治とした。
ただ本人も元気に動き続けたい希望もあり、現在は月に数回通院している。
【足の痺れとお尻の筋肉のトリガーポイントの関係性】
実はお尻の筋肉というのは、『動物』の中で人間が最も発達しています。
ゴリラさんやチンパンジーさんも、筋力こそありますが動物としての筋発達としては人間の殿筋が最も発達しています。
だから立って、歩けます。一番落ちやすいのがお尻の筋肉。しかし脳は通常通り歩こうとしますから、殿筋にトリガーポイントが出来やすい。
大きな筋肉なのでトリガーポイントが活性化するまでに広範囲にトリガー化する殿筋が多いのです。
今回の患者さんは、今まで症状が出る事も無かったので『何かを治療をする』…とい
急にヨガを始め、普段使っていなかった筋肉を毎日使い
話は変わりますが、、、ホットヨガ。
人間は熱い環境に居ると自然と汗をかきます。汗をかくとデトックスで身体にイイ!!…と言いますが、やり過ぎると逆に自律神経や血管に良くないと言われています。
サウナも流行っていますが、自律神経が乱れて疲れている人が増えているから流行っているのではないかと私は感じています。
あれほど熱い空間に居て、冷水…。『ととのう』と世間では言われていますが、私はサウナ反対派です。
実際、患者さんの声でもサウナに依存しているケースの人ほど、慢性疲労状態の人が多いような印象があります。
生理学的に、『汗をかく=体温を下げる』という事です。
ホットヨガやサウナに依存している人ほど、冷え性の方が多い印象があります。
賛否両論ありますが、程々が良いのではないかと思います。