【主訴】
上肢全体の締め付けられるような痛みや痺れ症状が5年ほど前から以前に比べ徐々に強くなってきた。
起床時から症状が出始め、昼から夕方にかけて少し痛みが軽減するが、基本的には横になっている時以外は常に症状がある状態。
過去に脊髄空洞症で手術をしており、その際に後頭部から頚椎上部にかけて切開している。
気管狭窄症で切開手術の経験もあり。
医師からは痛み止め等の薬をいくつか処方されているが症状の改善には至らず、、
少しでも痛みが緩和すればということでマッサージなどに通っていたが、揉み返しが出やすいようで場合によっては逆に辛くなることもしばしば。
デスクワークの仕事をしているが症状が辛い為、フル勤務では働けず日数や労働時間を短くしてもらっている状態。
現在では、不眠や倦怠感、耳鳴りなどあげればキリがないほど不定愁訴が出ている。
本人としては症状が少しでも緩和し、以前のように仕事ができるようになればという事でご来院されました。
【視診・触診】
視診では後頭骨から頸椎上部にかけて手術痕がある。
また気管切開後の気道確保のため気管カニューレをつけている。
触診では首〜肩、背部全体にかけて筋肉の過緊張や筋浮腫がみられる。
また交感神経緊張時に現れる皮脂過多もあり。
【治療】
首肩の筋緊張と筋浮腫改善と不定愁訴に対して自律神経調整を目的とし治療開始。
①頭半棘筋 ②僧帽筋 ③肩甲挙筋 ⑤板状筋 ⑥胸部多裂筋
《治療経過》
1回目〜6回目
あまり変化がない。
6回目〜10回目
直後は軽くなるがすぐに元に戻る。
12回目
少し良い気がする。
また、睡眠も以前より深くなった。
15回目
以前に比べ身体の締め付けられる感覚が弱くなった気がする。
治療開始から4〜5ヶ月で徐々に体調も改善し始め、勤務時間が伸びても働けるようになってきた。
現在も定期的に治療を継続中。
まとめ
治療としては、まず首肩周辺の筋緊張と筋浮腫の改善、そして不定愁訴に対して自律神経の調整を目的とし治療を開始しました。
症状が出始めてから5年以上経過していた事もあり、治療初期の段階では症状の変化があまりありませんでした。
しかし、回数を重ねる中で少しずつ症状が緩和し、現在では以前と同じように勤務出来るまでになりました。
また今回の患者様の場合、過去の手術で後頭骨から頚椎上部にかけて3センチ程の手術痕があり、手術痕自体にもトリガーポイントが形成される為、その周辺の自律神経機能が乱れる事が多々あります。
このような症状でも適切に治療を行えば改善は見込めます。
ぜひご相談ください。
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