30代男性
【主訴】
副鼻腔炎術後にも関わらず、
鼻の状態及び頭痛がひどい
【問診】
昨年冬、5年前から少しずつ悪化傾向にあった副鼻腔炎の手術をする事にした。
術後...
本人としては術後から症状が楽になると思いきや、、、、なぜかいつまで経っても症状が良くならない。。。
その様なタイミングに、お互いの共通の趣味で知り合い治療院へ来院頂きました。
【視診・触診】
首コリや肩こりの自覚症状は無い…というものの、見た目も頚部浮腫状態。
仕事もディーラー業務で朝から晩まで休みなく交感神経緊張MAX。
【治療】
頚部環境を変えて自律神経を整える事が鼻の自覚症状を変える事と判断。
頚部の浮腫を取り除き、深部の多裂筋を含め鼻症状に大きく関与する筋肉を集中的に治療する事にした。
【治療結果】
1回目:鍼治療は初めて。
細めの鍼にて深部まで直接刺鍼。
頭板状筋後頭骨停止部トリガーポイント・大後頭直筋後頭骨付着部トリガーポイント・胸鎖乳突筋中央部から乳様突起付着部付近までのトリガーポイントに鍼が当たると認知覚が診られた。
2回目:頭板状筋後頭骨停止部・大後頭直筋後頭骨付着部・胸鎖乳突筋中央部から乳様突起付着部付近までのトリガーポイントを責任トリガーと判断。
認知覚を追う治療を行う。
本人もこれら3点を治療されると鼻の奥に響く感覚と目の裏、頭痛に関係する様な認知覚を得られ、治療後には鼻も頭も非常にスッキリした感覚になる。
4回目:浮腫軽減による頚部環境の変化が診られ、少しずつ症状が緩和。
仕事にも集中できるとの事。
現在も定期的にメンテ通院中であり、鼻の症状や頭痛などは診られていない。
【副鼻腔炎と呼ばれる症状はどの様な頚部環境に多いのかを考察する】
『?』…と思う事は大切な事です。
特に臨床家は『?』を追い求める事に命燃やさねばなりません。
臨床的な経験則ですが、副鼻腔炎という症状を患う方のほとんどは『頚部浮腫』という首が浮腫んでいるという状態になっています。
本人は首コリの自覚が無い場合も有り、無い場合の人ほど風邪をこじらせるでは無いですが、副鼻腔炎をこじらせている傾向がある様に思います。
副鼻腔炎症状がある方のトリガーポイント後発部位は
①頭半棘筋後頭骨付着部TP
②大後頭直筋後頭骨付着部
③胸鎖乳突筋のTP化の3点です。
この3点がトリガー化しているケースに副鼻腔炎が好発する環境が認められます。
症状根治の為の手術という事も大事ですが、中には手術したのに症状が治らない方も多くいます。
トリガーポイントによる様々な症状は疼痛や痺れのみならず、臓器に関わる不快な症状にも関わる事が多いです。
痛みや痺れに特化している様なイメージが強いトリガーポイント治療ですが、私は総合医療的な未来性もあると思っています。
色々なご症状、相談して下さい。