40代 男性
【主訴】
半年前から徐々に首の凝りが気になるようになってきた。
以前はほとんど首肩こりの自覚もなく、今回のご症状も心当たりがない。
それ以来、身体の疲労感や倦怠感・抑うつ・やる気が出ない...などの自律神経の乱れも出てくるようになる。
20代からパニック症があり、現在も定期的に病院に通院している。
今年から子供も実家を出たこともあり、これから趣味のマラソンや釣りなど今から羽が伸ばせる...と思ってた矢先、身体に様々な症状が出始めたとおっしゃってました。
色々とネットで検索していると当院のHPに同じような症例があり、相談のご連絡がありました。
【視診・触診】
視診
肩甲骨の明らかな挙上がみられる。
触診
肩から首にかけ顕著な筋緊張がみられる。
【治療】
治療ポイント
→今回のご症状は首にできたトリガーポイントが関係していると判断し治療スタート。
①僧帽筋 ②肩甲挙筋 ③頭半棘筋 ④板状筋
1回目
術後、少し重さはあるが頭がスッキリした感じがする。
2回目
前回後、久しぶりにぐっすり眠れた。
また、首の凝りも前よりは気にならない。
4回目
以前より疲労感や倦怠感が低下し、身体が軽くなってきた。
趣味のマラソンや釣りをまた再開しようかなと前向きな気持ちになってきた。
現在は週に1度のペースで治療継続中。
〈考察〉
男性の更年期障害(LOH症候群)
更年期障害はホルモンバランスが乱れることにより、疲労感や倦怠感、不眠、やる気や気力が出ない、ほてり、性機能や排尿機能の低下など様々な症状が出てきます。
女性の更年期障害が一般的には知られていますが、男性でも同じような症状が起こります。
年齢的には40代以降50〜60代が多いとされ、心理的なストレスを受け続けることによって男性ホルモンが低下しバランスが崩れることで症状を引き起こします。
また、今回の男性のように親の元から子供が独立するタイミングや、親の介護、退職など生活のリズムが変わる時期にも発症することが多いです。
首こりが進行すると自律神経が乱れを引き起こし、上記の更年期障害をはじめ、うつ症状やパニック症、慢性疲労症候群や自律神経失調症などの症状が出ることが知られています。