「Vino Biologico」=「オーガニック・ワイン」
ぶどうの栽培から収穫、醸造、瓶詰めに至るまで、きっちり、しっかり、人工的なものを排除、または、減らした方法によって生み出されるワイン。さらに、それをちゃんと定義するためのきびし~い基準が設けられてたりで、「お墨付き」的に表や裏のラベルに分かりやすいマークのようなものが表示されていたり。日本ではきびし~い基準がないので、「ビオ」的な言葉だけがひとり歩きして、「それっぽい」ものが「それらしく」並んでたりする現状もあったりもしています。
今回ご紹介するのは、そんな「ヴィーノ・ビオロジコ」、イタリア、ピエモンテ州生まれのバルベーラによる赤ワインです。
Piemonte Barbera D.O.P. 2017
Cantine San Silvestro
ピエモンテ・バルベーラ D.O.P. 2017
カンティーネ・サン・シルヴェストロ
使用されているのは、ピエモンテ州が原産の「バルベーラ」。今ではイタリア全土でひっぱりだこのブドウだったりします。
そんなバルベーラを、イタリアの有機栽培認定機関であるI.C.E.A.の規定に従って有機農法で栽培、ワイン造りもEUの定める基準の沿ってのもの。ちゃんとそれを証明するマークが背中ラベルにあります。
そして、このワインを輸入したのは我らが「ピーロート・ジャパン 株式会社」さん。
担当のH氏の滑舌の良さとハリのある声、そして豊富なワイン・インフォメーションに、いつも感心させられています。
そんなバルベーラの色合いは紫がかった深いルビー。ツヤツヤの液面や、濃いめの色付きに若々しさを感じられます。
上から覗いたグラスは、微かに底を見透かすことができる…かも、くらいの色の詰まり具合。
グラスに近づけた鼻に滑り込んでくるやや強めの香り。煮詰めたみたいに濃く、イキイキと鮮やかで、華やかな香り立ち。
感じ取った香りを例えるとするならば…
ブラックベリー、プラム、紫蘇梅、紅茶っぽさ、土、インク、植物の茎、など。
口当たりは若々しく軽快。しっとりとしているけれど重たい雰囲気のない液体は口の中全体に素早くその風味を広げます。
紫蘇とさくらんぼを想わせる味付けの甘酸っぱい果実味には、しっかりと目の詰まったエキスがギュッと凝縮。ほのかな甘さと、ピチピチッとした、新鮮さを感じさせる酸味が綺麗にバランス。
キュッと引き締まるような舌触りの渋味成分。じわーっと滲みでてくるみたいな微かな香ばしさが、果実味の甘酸っぱさに絶妙に調和したまとまりのある飲み口。とても自然な味付きで、ピュアな果実感がありながら、複雑さや力強さも兼ね備えたバルベーラ。
アルコール分は13.5%。
ボディはフルに近いミディアム。辛口。
密度の高い果実味が表現するやや濃いめの飲み口。
飲み込んだ後の口に残るのは、ふかふかっとした温かみのある土のようなニュアンスと、赤くて小さな木の実を想わせる甘酸っぱさ。そんな後味が、上質なワインならではに長くたなびく、心地よい余韻。
抽出したエキスの濃厚さではなく、自然に身につけた力強さをありのままに表現した感のある、わざとらしさのないバランスの良さが魅力の「ヴィーノ・ビオロジコ」。
取って付けたような親しみやすい飲み口ではないけれど、程よく詰まったエキスが心地よく、一体感があって、しんどくなく、嫌味なく飲ませてくれる、そんなイメージのワインです。
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