PFAS汚染対策について日本共産党都議団のこの間の”代表質問” 都民の声が都政を動かしている | 尾崎あや子オフィシャルブログ「東へ!西へ!尾崎あや子の活動報告」Powered by Ameba

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🌳🌳🌳PFAS汚染問題について、日本共産党都議団がこの間、都議会の代表質問で取り上げてきた質問と答弁をまとめてみました。先日、PFAS汚染問題について学習会でお話する機会をいただき、資料としてまとめたものです。振り返ることで、今後の課題も見えてきます。2月20日から第1回定例会が始まります。PFAS対策予算案は増額に。都民の運動と世論が動かしていると実感しています🌸🌸🌸

 

 

<都議会での論戦―2023年6月から12月議会・代表質問>

▲2023年6月13日 (第2回定例会)

有機フッ素化合物PFASについて

Q1 有機フッ素化合物による水道水などの汚染も、大問題になっています。
 分解されにくく体内に蓄積し、影響は数世紀におよぶ可能性があるとの研究結果もあります。
 アメリカ疾病予防管理センターなどは、ワクチン効果の減少、脂質代謝異常、胎児・新生児の発育の抑制、腎臓が、これら4つの健康影響に関して、エビデンスがあると認めています。
 都は、有機フッ素化合物が健康に及ぼす影響を、どう考えていますか。

 また、多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会が結成され、650人の血液検査が行われました。日本では血中濃度の目安は決まっていませんが、米国アカデミーの目安を4つの有機フッ素化合物の合計で上回ったのは52%の335人、PFOSとPFOAに限っても132人が上回っていました。
 とくに、国分寺市、立川市に住んでいる人は、相当な割合で濃度が高いという結果になりました。
 知事は、この状況をどう受け止めていますか。

 

福祉保健局健康危機管理担当局長(雲田孝司君)  

有機フッ素化合物、PFASについてでございますが、PFASの健康影響等につきましては、現時点で明らかになっておりませんが、国は現在、専門家会議でPFASに対する総合的な対応を検討しております。
 都は、国に対し、健康影響及び環境に関する評価について、科学的根拠に基づいた知見を早急に示すよう緊急要望しております。
 本年五月一日からは、都民の安心に資するよう、独自に専用電話による相談を実施しており、健康影響などに関する相談が、先週までに五百七十六件寄せられております。

 

 知事は記者会見で、健康への影響は明らかになっていないと述べましたが、認識が甘すぎます。
 希望する都民が、血中濃度の検査を受けられるよう、都として人や機材などの検査体制を整備することを求めるものです。

Q2 汚染の実態解明が重要であり、急ぐ必要があります。どう取り組むのですか。

 

環境局長(栗岡祥一君)

有機フッ素化合物の実態解明についてでございますが、都はこれまでも、都内全域の地下水の水質調査を行っており、今後、指針値を超過した井戸水の飲用を控える取組につながるよう、今年度中に都内全域の調査を進めてまいります。

 

Q3 農家の方々からも、「農作物に影響が出るのではないか」と不安の声が出されています。農業を安心して続けられる対策を、どのように講じるのか、お答え下さい。

 

産業労働局長(坂本雅彦君)

 有機フッ素化合物の農産物への影響についてでございますが、都は、PFASの農畜産物等への影響を明らかにするとともに、必要な対策を速やかに検討するよう、既に国に対し要望を行っております。

 

 

▲2023年9月26日(第3回定例会)

PFASについて

 知事は所信表明で、PFAS汚染対策にも、多摩市への統一協会進出問題にもふれませんでした。

Q1 「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」は、791人の血中濃度検査の結果を発表しました。約半数が、アメリカで「健康被害の恐れがある」とされる数値を超える、深刻な実態が明らかになりました。
 知事は、この結果をどう受け止めていますか。

 

〇雲田孝司保健医療局長

 PFOS等の血液検査についてでございますが、国の専門家会議では、現時点の知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が生じるかは明らかでなく、血中濃度に関する基準の設定や、血液検査の結果のみによる健康影響の把握は困難としております。

 都は国に対し、健康影響及び環境に関する評価について、科学的根拠に基づいた知見を示すよう要望しております。

 

Q2 横田基地で、PFASが含まれている泡消火剤の漏出事故が2010年以降、少なくとも3回あったことが、わが党の防衛省からの聞き取りで明らかになりました。
重大な事実です。知事、横田基地への立ち入り調査を求めるべきです。いかがですか。

 

〇谷崎馨一都市整備局長 

 横田基地の泡消火薬剤漏出についてでございます。
 都は、国に対して、国の責任において基地内のPFOS等漏出に関わる地下水への影響について調査、分析、評価を行い、その結果を公表するなど、必要な対応を行うことなどを要請いたしました。
 国からは、本件につき、日米関係者において様々な場を活用して協議を行ってきていること、また、環境省の専門家会議における検討などを踏まえ、引き続き米側及び関係省庁と連携しつつ対応していくことなどを聞いており、今後も国に必要なことを申し入れてまいります。

 

Q3 PFASによる土壌汚染の調査について、都は予算議会でわが党の質問に対し、国が測定方法を検討するとしており国の動向を注視していくと答弁しました。
 その後、国は7月に、土壌調査の暫定測定方法を自治体に通知しました。
 都はどう対応するのですか。ただちに着手することを求めますが、いかがですか。

 汚染の除去対策も重要です。

 

〇栗岡祥一環境局長

  有機フッ素化合物の土壌調査についてでございますが、国がまとめた土壌中のPFOS等の測定方法は暫定的なものであり、いまだ土壌調査の対象、評価指標、運用方法及び必要な措置等は示されてございません。
 都は、引き続き国に対し、これらについて明らかにするよう求めてございます。

 

 水道局は、水道水のPFAS除去対策について早急に研究し、具体化すべきです。
 武蔵野市は、小中学校の防災井戸にPFASを除去できる浄水器を設置すると発表しました。調布市は小中学校や民間の防災井戸などの調査を行うとしています。
 自治体によるこうした取り組みを支援することが必要です。

Q4 市長会は、PFASの汚染実態の原因究明と対策を、都の来年度予算に対する「最重点要望」に掲げ、財政支援を求めています。知事、この要望にこたえるべきです。答弁を求めます。

 

〇栗岡祥一環境局長

  有機フッ素化合物の原因究明や支援についてでございますが、都は現在、地元市の意見を聞きながら、都内全域のPFOS等の汚染状況の把握を前倒しして進めてございます。
 暫定指針値を超過した地点では、調査を継続し、関係局とも飲用に供さないよう助言等を行っているところでございます。

 

 

▲2023年12月12日(第4回定例会)

PFAS汚染対策

 有機フッ素化合物PFASによる水汚染、オスプレイ墜落、外環道陥没事故被害地の地盤補修工事など、都民の安全安心を脅かす問題が次々起きています。
 ところが知事は所信表明で、いずれの問題にも、ひと言も触れませんでした。その姿勢は厳しく問われます。
 わが党は、都民に寄り添う都政への転換を進めます。
 Q1 世界保健機関WHOの専門組織は、代表的な有機フッ素化合物のひとつPFOAについて、分類を2段階引き上げて「発がん性がある」としました。PFOSについては、「発がん性物質の可能性がある」に分類しました。
 知事は、「健康への影響は明らかではない」と発言してきましたが、認識と対応を変
えることが必要ではありませんか。

 

保健医療局長(雲田孝司君)

PFOS等についてでございますが、先日、国際がん研究機関による評価が見直されたことは承知しております。
 一方、この評価は、人に対する発がんの原因となり得るかどうかの根拠の程度を示すものでございまして、物質の発がん性の強さや暴露量に基づくリスクの大きさを示すものではないとされております。
 国は、本年7月に専門家会議で取りまとめました今後の対応の方向に従い、対策を進めていくとしております。


 Q2 「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」と京都大学の研究室は、井戸水や地下水などの独自調査を行いました。
 その結果、横田基地付近では日本の暫定指針値の62倍相当の有機フッ素化合物が検出されました。また132の井戸のうち36か所で、暫定指針値を超えています。
 分析した原田准教授は、「多摩地域で複数のPFAS発生源が存在する」「早く対処しないと汚染がさらに拡大する」と述べています。
 都として、基地周辺の井戸の検査と同時に、比較的高濃度の地域の追加調査を早急に行うべきです。答弁を求めます。

 

環境局長(栗岡祥一君) 

有機フッ素化合物の追加調査についてでございますが、都は、都内全域で地下水の調査を実施しており、関係局と連携して、暫定指針値を超過した地下水を飲用しない取組の徹底を図ってございます。
 比較的高濃度の地域につきましては、既に地元自治体の意見等を聞きながら、追加調査の地点選定を進めてございます。

 

Q3 多摩地域では予算を組んで、独自に水質調査を実施する自治体が増えています。都の財政支援が求められますが、いかがですか。
 

環境局長(栗岡祥一君)

 有機フッ素化合物の調査の支援についてでございますが、都は今後、比較的高濃度な地点が存する地域の状況を、機動的かつ丁寧に把握するための追加調査における区市町村との連携の在り方などを検討してまいります。

健康への影響に不安を持つ方も増えています。都立病院でPFASの血液検査ができるようにすることを求めます。また、医療機関や研究機関がPFASの検査機器を購入する際の経費に対し、財政支援をすべきです。

 

Q4 横田基地では、有機フッ素化合物を含む泡消火剤の流出事故が、2010年以来、少なくとも3回あったことが明らかになっています。
 それに加えて今年(2023年)1月、スプリンクラーの破損により、PFOS、PFOA を含む汚染水が、2日連続で漏れていたことが明らかになりました。濃度は暫定指針値の5万倍を超えています。
 米軍は、基地外への流出はなかったとしていますが、納得できる説明はなく強い疑問が残ります。また同じような事故が起こる可能性があります。
 国会質疑で防衛大臣は「関係自治体から立ち入り調査に係る具体的な要請がなされた場合には、関係省庁と連携しながら米側に働きかけていく」と答弁しています。
 知事、米軍と政府に対し、全容を明らかにするよう求めるとともに、横田基地への立ち入り調査を具体的に要請すべきです。答弁を求めます。

 

都市整備局長(谷崎馨一君) 

横田基地への立入調査の要請等についてでございます。
 都は、国の責任において、基地内のPFOS等漏出に関わる地下水への影響調査など、必要な対応を行うことなどを国に要請いたしております。
 国からは、都の要請を踏まえ、日米の関係者において、様々な場を活用して米側と協議を進めてきているところであり、引き続き、米側及び関係省庁と連携しつつ対応していくと聞いております。