横田基地での有機フッ素化合物が含まれる泡消火薬剤はどうなっているのか?立ち入り調査を要望 | 尾崎あや子オフィシャルブログ「東へ!西へ!尾崎あや子の活動報告」Powered by Ameba

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 都議会・各会計決算特別委員会・第3分科会の都市整備員会(10月24日)で、横田基地問題を取り上げました。

横田基地では以前、発がん性などが指摘される有機フッ素化合物が含まれる泡消火薬剤を使って消火訓練を行っていました。この問題についての質疑を紹介します。

 

 

<発がん性などが指摘される有機フッ素化合物が含まれる泡消火薬剤>

 

〇尾崎委員 次に泡消火薬剤について伺います。

 泡消火剤には、有機フッ素化合物のPFOS・PFOAが含まれており、発がん性などが指摘されています。

 PFOSは残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約で、国際的に製造・仕様が制限され、国内でも一部例外を除き原則的に使用・製造が禁止されています。

 また、PFOAは世界保健機構の外部機関が発がん性の恐れがある物質にして市、主要な化学メーカーがすでに自主的に使用を廃止しています。物質としての安定性が高いため、環境中でほとんど分解せず、生物中に蓄積することが懸念されています。

 2020年4月10日、米軍普天間飛行場から泡消火薬剤が大量に流出する事故が起こり、9月には米軍のバーベキューによる泡消火薬剤の流出が起きて大問題になりました。

横田基地でも、以前は、沖縄と同様に泡消火薬剤を使用しており、地域住民から不安の声がだされています。

 そこで、事実確認のために、いくつか質問します。横田基地での有機フッ素化合物が含まれている泡消火薬剤使用は、どうなっていますか。泡消火薬剤使用をやめたのはいつなのか伺います。

 

〇金子基地対策部長 国からは、米側から在日米軍が保有しているPFOS等を含む泡消火薬剤について、2016年以降は、訓練を目的として使用しておらず、厳格に管理している旨の説明を受けている、と聞いております。

 

〇尾崎委員 「2016年以降、訓練を目的として使用しておらず」というご答弁でしたが、訓練以外で使うことがあるのか、ぜひ、確認しておいていただきたいと要望するものです。

 次に、泡消火薬剤の処分はどのように行っていますか。2021年度中に処分された泡消火薬剤はどのくらいあるのか伺います。

 

〇金子基地対策部長 国からは、在日米軍は施設区域内の環境管理に当たり「日本環境管理基準」を策定し、PFOS及びPFOAについては、当該基準に従い、管理を適切に行っていると承知していると聞いております。

 また、在日米軍全体として、順次保有する泡消火薬剤の交換を進めていると承知しており、在日米軍が保有する泡消火剤の交換等の詳細については、米側に確認中であると聞いております。

 

〇尾崎委員 私が一番知りたいのは、使用していない泡消火薬剤は、どのように処分しているのか。果たして安全に処分されているのかということです。そして、2021年度はどのくらい処分されたのかということです。

 順次、交換を進めていることはわかりましたが、肝心なことは明らかになっていないということだと思います。

 次に、横田基地に泡消火薬剤は、どのくらいの在庫がるのか伺います。

 

〇金子基地対策部長 国からは、在日米軍全体として順次保有する泡消火剤の交換を進めていると承知している。在日米軍が保有するPFOS等を含む泡消火薬剤の交換等の詳細については、米側に確認中と聞いております。

 

<都は横田基地に立ち入れ調査を行うべき>

〇尾崎委員 横田基地の泡消火薬剤がどのくらいあるのか。それさえも明らかになっていないということです。「確認中」ということなので、きちんと詳細を調べていただくよう、強く求めるものです。

 神奈川県の厚木基地で、発がん性が疑われる有機フッ素化合物、PFOSなどを含む泡消火薬剤が基地内を流れる蓼川(たてかわ)に流出した問題で、神奈川県と防衛省などは10月6日、先日ですけれども、日米地位協定の環境補足協定に基づき立ち入り調査を実施しました。

 これまで、横田基地での泡消火薬剤の問題をいくつか質問しましたが、都民の健康・命に係わる問題なのに、横田基地の状況が全然わかりません。流出してからでは遅いのです。

 そこで、都として、横田基地の立ち入り調査を行うべきですが、いかがですか。

 

〇金子基地対策部長 横田基地内への立ち入り調査については、環境補足協定上、立ち入り要請は米側からの漏出事故発生の通報が前提となっていること、国からは2016年以降、訓練を目的としてPFOS等を含む泡消火薬剤を使用していないときいていることなどから、立ち入りは困難と考えております。

 

〇尾崎委員 多摩地域は、おいしい水に恵まれたところです。古いお宅では井戸があり、農家の方々は今でも井戸水を利用している方もいます。災害時のためにも、井戸が見直され、新しく井戸を掘る農家の方もいます。

 しかし、福祉保健局が調査している水質調査で、発がん性のある有機フッ素化合物のPFOSやPFOAが指針値を上回る箇所がありました。

 住民のみなさんの中には、以前、横田基地では有機フッ素化合物の含まれた泡消火剤が使用されていたことで、土壌に残っているのではないかと心配な声が出されています。

原因は横田基地だけではないことを承知していますが、住民の安全・安心、命を守るためにも、横田基地で泡消火剤を使うことも流出されることも許されません。その立場で、都も責任を果たしていただきたいと思います。

 特に、泡消火剤についての質問には、ほとんど答えになっていない状況で、このままあいまいにするわけにはいきません。

 横田基地への立ち入り調査を強く求めて質問を終わります。