「生きるって、楽しくって―ハンセン病を生きた山内定・きみ江夫妻の愛情物語」片野田斉(カメラマン)写真展が、国立ハンセン病資料館ギャラリーで9月8日から9月30日まで開催中です。
行動の移動時間を使って写真展に行ってきました。カメラマンの片野田さんが、2年半密着撮影した記録です。
山内きみ江さんとは、尾崎あや子事務所主催で開催していた「自分史を書く会」で知り合いました。
ハンセン病は、「人にうつる恐ろしい伝染病」「治らない」と療養所に強制的に隔離され、子どもを産むことが許されませんでした。男性は断種を強制されました。
ハンセン病患者の人たちは、長い間、偏見や差別によって苦しめられてきました。1996年に「らい予防法」が廃止、患者の隔離政策に終止符が打たれ、国が全面的に謝罪。山内さんは「普通のくらしを」と全生園を出て生活をはじめました。
何にでも挑戦する山内さん。手が不自由でもパソコンを覚え、「自分史」を書き上げました。書きあげる途中で、ご主人の定さんが亡くなり、ショックで書けなくなった時もありました。ハンセン病、夫の定さんへの思い、子ども(養子)や孫への思いなどを通じて、生きることの大切さを自分史にまとめました。
写真展では、料理をつくる姿、自転車に乗る姿、孫を抱く姿、定さんへのお別れの涙、そして、被災地を旅した写真もありました。
隔離政策がなければ、どんな人生を送れたのか・・・。ハンセン病のこと、差別や偏見について、人権とはなにかを考えるきっかけになるのではないでしょうか。
ぜひ、ご覧下さい。