八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -64ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

21日、門前仲町のシンフォニーでコンサートを開催致しました。

色々災難がありまして皆様方にもご心配をおかけし、励ましのお言葉を頂きましたが、何とか無事に終える事ができました。
有難うございました。

プログラムで~す。
前半
シューベルト・・・水上で歌う(ソプラノ、ピアノ)
シューベルト・・・鱒(ソプラノ、ピアノ)
ブラームス・・・・ピアノ小品集作品118より第1番、第2番、第4番(ピアノソロ)
ブラームス・・・・交響曲第3番第3楽章(ピアノ連弾)
ブラームス・・・・我が愛は緑(ソプラノ、ピアノ)
ブラームス・・・・風もそよがぬ穏やかな大気(ソプラノ、ピアノ)
リスト・・・・・・・・おお、愛しうる限り「愛の夢」(ソプラノ、ピアノ)

後半
ドビュッシー・・・小組曲より「バレエ」(ピアノ連弾)
ショパン・・・・・・舟歌(ピアノソロ)
モーツァルト・・・「ドン・ジョバンニ」より「あの裏切り者が」(ソプラノ、ピアノ)
ショパン・・・・・・ワルツ第5番(ピアノソロ)
シュトラウスⅡ・・・オペレッタ「こうもり」より「田舎娘を演じる時は」(ソプラノ、ピアノ)
シュトラウスⅡ・・・オペレッタ「ウィーン気質」より「こんにちは、懐かし家」

以上で~す。
モーツァルト以外、全部私、ソロ、伴奏、連弾と弾きました。
今の自分に出来ることは全部やりましたが、まだまだ課題山積みです。頑張ろっと・・・

私達でなくても、これらの曲は世界の名演奏家が沢山演奏している曲です。
なので、小さな会場で解説を演奏者自身が加え、音楽に親しんで頂けたらと思いました。

「とっても素敵なひとときを有難うございました」
「こんなに素敵な曲があるのですね」
そんな一言がとても嬉しかったです。応援して下さった皆様方に感謝してます。

ピアノをやっていて良かった・・・つくづく思います。有難うございました。

「先生みたいに弾けたらいいな~~」
お世辞でも生徒さんの嬉しい感想でした。

さてさて、生徒さん数名、来年の演奏会に向けて早くも選曲に胸をときめかせていらっしゃいます。テーブルに何冊もの楽譜が広がり、古本見本市状態(笑)

「何弾こうかな~~~」 ・・・・・はいはい、どうぞ楽しく存分に悩んで下さいね。
選曲は一番幸せな最後のひととき。その後は・・・・地獄の日々ですよ~ん

あれ?この楽譜、ショパン舟歌?・・・・・・ダメ~~~~!それだけは、許して!
私の所有するグランド、現在オーバーホール中ですが、納期がどんどん遅れてます。現在当初の予定、約50日より1ヶ月遅れです。

私は21日が本番です。その事も担当の調律師さんに最初にきちんと念を押したのですが・・・・・残念です。

その間、代替のグランドを借りてますが、期限切れで持って行かれてしまいまして、調律師さんに強く抗議したところ、次のレンタルのグランドを手配してもらいました。

しかし・・・・最初にそれが納品された瞬間、ぞっとしました。

油が酸化したような異様な臭い、あけてみたら内部は数センチの埃です。弦より上につもった埃を掃除したら、掃除機二杯半・・・・

埃は手の届かない内部にも堆積し、弾くと舞い上がってしまうのでふたを閉めないと弾けません。
かなり重いピアノなので、ふたを閉めると音がこもってどうにもなりません。
自分のピアノの納期が遅れますが、とにかく内部の掃除を調律さんにしてもらいました。

こんなピアノだなんて・・・申し訳ありません。と恐縮してます。

災難は重なり、近所でゴルフ場の解体工事が始まり、今月から約2週間、ドリルでコンクリートを砕く常軌を逸する騒音が続いています。会話も練習もできません。
こちらも予定よりずいぶん延びてしまっています。延びるなら、せめて知らせてくれないと何も対応できません。

日中はどうにもならないので、早朝と夜間にこのピアノで防塵マスクをして練習するという異様な状況で本番を迎えます。
日中は近所のスタジオや友人宅を放浪する毎日です

「すみません。・・・・事情で遅れます」・・・・決まり文句です。

でも私はコンサートを延期する訳にはいかないのです。自分一人なら延期も考えますが、ソロだけでなく共演のソプラノの伴奏もあります。
引き受けた以上、絶対にその日に弾く事が最低の責任です。毎日の練習場所確保に必死です。

調律師さんに納品日をきくたびに、その日が遅くなっていきます。
きちんとした仕事をしたいと仰いますが、最低限弾けるようにして、即納品するよう抗議してます。

災難はもう一つ、共演するピアニストが降板となりました。
リハーサルで、とてもお客様にお聴かせするレベルではなかったのです。
演奏時間を埋めるため、ソロ1曲、伴奏3曲が直前に追加になりました。
いそがしくて練習が間に合わなかった・・・・言い訳にもなりません。

「お願いできますか?大丈夫ですか?」ソプラノさんも必死です。
この様な事態もあるので、仕事はきれい事だけでは通用せず、やっつけ仕事も時には必要になります。
追加の曲も何とか形にしないといけません。

約束した期限を守れないのでは、通用しないのです。

私はこのピアニストとは二度と共演しません。調律さんも他の人を探そうと考えています。

気温の上がった今日、ピアノからコバエがわいてました。
レンタル業者の倉庫にずっと放置されていたようです。

掃除して、殺虫剤をかけました。あと一週間だけど、ここにいる間は大事にしてあげるね。
弾いてみると、なかなかいい音がするピアノです。

ピアノがあまりに可哀想・・・・胸が痛みます。
ピアノ仲間の友人から、「1820年制のプレイエルを購入したから弾きに来て」とお招き頂きました。ありがたいお話です。
日本でまだ約200年前といえば、もしや江戸時代ですね。外見はアンティーク、質素で華奢なピアノでした。弦は平行弦、フレームも金属でなく恐らく木製かと思われます。

嬉しい事に「じゃんじゃん弾いて。弾くとショパンの解釈が絶対変わるよ」と仰って下さいました。本当に新発見だらけの2時間でした。

まず鍵盤の戻りが遅く、細かい連打、トリルは不可能です。装飾音もゆっくりと響きが溶合う様に弾くことになります。この鍵盤の動作から察するに、速いテンポで弾かれたとは考えにくく、例えばバラード2番の最後の同音連打等はもっとゆっくり弾かれていたと思われます。

高音は澄んでクリアなのに優しく良く通ります。低音は丸く太くよく響きます。比較して中音域はややこもった繊細で溶合う様な優しい響きです。
鍵盤は非常に軽く浅く、腕の重みを逃がす様に相当重心を後ろにとり、打鍵も斜め前方にして撫でる様に弾く必要があります。

舟歌を弾いてみると、低音は少しぶんと響かせ、高音はクリアな厚みのない音を通らせ、中音域は溶け合う様に弾くことになります。
トリルはゆっくりと響きを味わう様に・・・
今まで違和感のあったペダルの指示も、これなら納得がいきます。
再現部の前の美しいdolce sfogatoの部分、粘る様に歌う方もいますが、透明にプレーンに弾くことになります。

ワルツ5番を弾いてみましたが、低音が美しく響き、最初の速い右手の内声が溶合う様です。
高音域の速いパッセージは輝き、中音域が溶合い、ぶんと響く低音が印象的です。

この楽器に触れて、再度楽譜をよく読み直してみる事により、ショパンのイメージしていた音が少し掴めた様な気がします。楽譜に感じていた違和感も納得がいきます。よってショパンの弾き方そのものが大きく変わってしまいます・・・(大変だ~)

そして、この楽器ではモーツァルト、シューマンの小品は違和感ありませんが、ベートーヴェン、リストやブラームスはミスマッチな様に思います。弾き方そのものが全然違います。楽器としてウィーン式と英国式の、大きな2つの流れを感じます。

ショパンのイメージしていた音に少しだけ近づけたかな?と思います、貴重な体験をさせて頂きました。さて・・・仕切り直しです。

もう一つ大きな収穫・・・
自分にはモーツァルトとショパンは弾けない・・・という事を痛感致しました。トホホ!