26日、日曜日に小さなコンサートを開催させて頂きました。
使用する楽器はショパンが愛用したのと同型の、1848年製作のフォルテ・ピアノ「プレイエル」
ショパン自身が「体調の良い時はプレイエルを弾き、そうでない時はエラールを弾く」と言った様に、弾き手の僅かなタッチの違いをまともに反映してしまう為、大変神経を消耗する、手強く気まぐれな女神様の様な楽器です。
鍵盤が現代ピアノと比べ遥かに浅く軽い為「うっかり」音が出やすく、すると女神様は「ガツン!」と何とも凄い音で拒否してきます。
もう一点、白鍵の幅が少々狭く、日頃現代ピアノで練習している者にとっては、長く速いスケールやアルペジオのオーバーラン、跳躍が怖いです。
この楽器は底板で混ざりあった音を巧みに分離する構造で、各音域が優しく浮き立ちます。
ショパンの複雑な対位法的作風とこの楽器との関連性という点から晩年の作品を主に選びました。
ソナタ 3 op.58
ノクターン 17 op.62-1
ノクターン 18 op.62-2
スケルツォ 4 op.54
解説では、特にショパンがベートーヴェンを意識していた一面について、各曲に沿いながら説明して下さいました。
ソナタでは、ベートーヴェンの様に主題を分割し展開するのでなく、息の長い主題を変容させて対比させるショパンの手法
消えたと思われる再現部の第一主題がフィナーレのコーダで現れるという壮大な構想について
ノクターンでは、息の長い主題の変容、ベートーヴェンが初めて用いたトリルが奏する主題について
スケルツォでは、ベートーヴェンのソナタの中の1つの楽章で使われたスケルツォをショパンが独立させ本来の軽妙さでなく重厚な作品にさせた後、再び本来の軽妙なスケルツォに回帰した4番
ショパンがベートーヴェンを意識し、独自の手法で融合させた事等を例をあげて詳しく説明して下さいました。
作曲家はどういう手法で自分の言葉を語ろうとしているのか?
答えが出なかったとしても時に楽譜から想像して頂ければと思います。
ピアノ作品はショパンの主要ジャンルですが、常に「歌う」という事を弟子に言っていたそうです。
優れたオペラ歌手の歌を聴きなさい
ピアノ弾きたいなら歌わねばならない(歌のレッスンを受けさせた)
指を使って歌う様に
手首の動きは声楽の呼吸法である
これらの言葉が弟子の証言にあります。
手に不自然で非音楽的な反復練習で各指を均等にするという当時多かった指導法(現代でも多いですね)でなく・・・
各指の不均等を生かし、手首の開放、音楽に沿った運指で、音楽に沿って必要な技術を音楽と共に習得していくというやり方。
この自然な手の使い方を独自に編み出したショパンの奏法、音の数の少ない曲から是非経験して頂ければと思います。
ショパンのピアニズムは手には優しいけれど音楽は難しい。
打楽器のピアノでとことん歌わなければならないから。
ピアノを弾く時には、可能であれば声を出して歌って下さい。
音がはずれても下手でも構わない、実際に声を出す事。
弾きながら歌えないという方は、弾かなくていいからまず歌ってみて下
さい。
片手ずつ、一声ずつ、まずは声を出そうとしてみて下さい。
歌うというのは、専門教育でも大変重要視する大事な点です。
(ソルフェージュ)
確認してみて下さいね。
歌う時にはしないはずの、肩や肘や手首の不自然な動きはないですか?
大きく跳躍する時に、そんなにすぐ次の音が声で出せますか?
その身体の使い方で歌えますか?
先生がレッスンで隣で歌ってくれると弾きやすい、という経験があると思います。それは先生の歌につられて一緒に呼吸するからなのですね。
何より、アンチエイジング、リフトアップ!!!(*^^*)
当日は大変な暑さで、お忙しい中ご来場頂いた方々に心から御礼申し上げます。
大変遠くからお越し下さった方々もいらして、本当にありがとうございました。
貴重なお時間と手間をかけて下さった事に感謝し、1つでも何か応えられる様に今後も模索していきたいと思います。
こんなに立派なお花も頂きました。ありがとうございました。
ショパンのレッスン料は1時間2万円位だったそうで・・・
私のレッスン料はそれよりずっと安いですが、今ショパンが生きていたら、失業~~~
何より私が、う、う、う、う、う、う、受けたいぞぉ~~~~!!!


